Behavior / Behaviour – 英単語解説

「目に見えるすべての『行い』。状況に応じて変化する立ち居振る舞い」

📚 意味と用法

Behavior (またはイギリス英語の Behaviour) は名詞で、「行動、振る舞い、態度、行儀」など、人や動物、あるいは物が特定の状況や刺激に対してどのように反応し、行動するかを指す広い概念です。

通常は不可算名詞として扱われ、一般的な行動様式や性質を示します。しかし、特定の種類の行動や一連の個別の行動を指す場合には、可算名詞(複数形: behaviors/behaviours)として使われることもあります。

一般的な振る舞い(不可算)

His behavior has improved recently.

(彼の態度は最近改善された)

特定の行動(可算)

Scientists are studying the mating behaviors of birds.

(科学者たちは鳥の求愛行動を研究している)

🕰️ 語源と歴史

Behavior」の語源は、中英語の動詞「behave」(振る舞う)に名詞を作る接尾辞が付いた形です。

動詞「behave」は、接頭辞「be-」(完全に、周囲に)と動詞「have」(持つ、保つ)から成り立っています。元々は「自身を(特定の仕方で)持つ、制御する、管理する」という意味でした。

これが「特定の仕方で行動する、振る舞う」という意味に発展し、その名詞形である「behavior」が「行動、振る舞い」全般を指すようになりました。

MIDDLE ENGLISH
be- (prefix) + haven (to have, hold)
MIDDLE ENGLISH (behaven – to conduct oneself)
ENGLISH (behave – verb)
ENGLISH (behavior – noun)

📋 関連動詞・派生語・関連語

関連動詞: Behave

活用形 英語 意味
原形 behave 振る舞う
三人称単数現在形 behaves 振る舞う
過去形 behaved 振る舞った
過去分詞 behaved 振る舞った
現在分詞 behaving 振る舞っている

派生語と関連語 (コロケーション含む)

  • Behavioral / Behavioural (形容詞) – 行動の、行動に関する
    Behavioral science studies human actions.
  • Misbehavior / Misbehaviour (名詞) – 不作法、不正行為
  • Good / Bad behavior – 良い / 悪い 行動
  • Human / Animal behavior – 人間 / 動物 の行動
  • Consumer behavior – 消費者行動
  • Social / Group behavior – 社会的 / 集団 行動
  • Aggressive / Disruptive behavior – 攻撃的な / 破壊的な 行動
  • Pattern of behavior – 行動パターン

🔄 類義語

Conduct (行い、品行 – 特に道徳的観点)
Manner(s) (態度、行儀作法)
Attitude (態度、心構え)
Demeanor / Demeanour (物腰、態度 – 外見的な)
Actions (行動、行為)
Deportment (立ち居振る舞い – やや硬い)

類義語のニュアンスの違い

Behavior は最も一般的。Conduct は道徳的な善悪を含む行い。Manner(s) は社会的な作法。Attitude は内面的な姿勢。Demeanor/Deportment は外に現れる態度や物腰。Actions は個々の行為。

🔀 反対の概念・混同しやすい単語

反対の概念

直接的な一語の反対語はありませんが、「悪い行動」や「行動しないこと」が対比されます。

Misbehavior (不作法、不行跡)
Misconduct (不正行為)
Inaction (不活動、無行動)
Stillness / Immobility (静止、不動)

混同しやすい単語

Behavior (米) と Behaviour (英) はスペルが異なりますが、意味は同じです。地域によって使い分けられます。

また、形容詞形 Behavioral / Behavioural(行動の)と混同しないようにしましょう。

Behavioral therapy focuses on changing actions.” (行動療法は行動を変えることに焦点を当てる – 形容詞)

💬 実践的な例文

1

His behavior at the party was unacceptable.

パーティーでの彼の振る舞いは受け入れがたいものだった。

状況: 特定の場面での人の行動や態度について。
2

The teacher praised the student for her good behavior in class.

先生はその生徒の授業中の良い行儀を褒めた。

状況: 学校などでの規範に沿った行動について。
3

Scientists study animal behavior to understand their instincts.

科学者は動物の本能を理解するために、その行動(習性)を研究する。

状況: 動物の行動パターンや習性について。
4

The company has a strict code of behavior for its employees.

その会社は従業員のための厳格な行動規範を持っている。(code of conduct とも言う)

状況: 組織内での行動ルールについて。
5

Consumer behavior is influenced by advertising and social trends.

消費者の行動は、広告や社会のトレンドに影響される。

状況: マーケティングや経済学における消費者の動向について。

🧠 練習問題

以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。

1. His rude ________ during the meeting left a bad impression.

behaviors
behavior
behaving
behave

解説:

会議での「失礼な振る舞い」という一般的な行動様式を指しているので、不可算名詞の behavior が適切です。behaving は現在分詞、behave は動詞です。正解は behavior です。

2. Understanding animal ________ is key to wildlife conservation.

behaviors
behavior
behavioral
behave

解説:

「動物の行動」という一般的な概念を指しているので、不可算名詞の behavior が適切です。特定の複数の行動様式を指す場合は behaviors も使われますが、ここでは一般的概念が自然です。behavioral は形容詞です。正解は behavior です。

3. The psychologist is studying the strange ________ of the patient.

behaviors
behavior
behaving
behave

解説:

患者の「奇妙な行動」を指します。特定の複数の奇行を指す場合は複数形の behaviors、行動全般を指す場合は単数(不可算)の behavior も可能です。どちらも文法的には正しく、文脈によってニュアンスが異なりますが、特定の行動群を指すことが多いかもしれません。ここでは両方の可能性を考慮しつつ、より一般的な不可算扱いを優先し behavior を主解としますが、behaviors も許容範囲です。(元の問題では behavior が正解)

4. Parents try to teach their children good ________ from an early age.

behaviors
behavior
behaving
behave

解説:

「良い行儀」や「正しい振る舞い」という一般的な概念を指すため、不可算名詞の behavior が適切です。正解は behavior です。

5. Her sudden change in ________ worried her friends.

behaviors
behavior
behaving
behaved

解説:

「行動の変化」という場合、通常は不可算名詞として behavior を使います。”change in behavior” で「行動の変化」という一つの概念を表します。正解は behavior です。