「カーテンの隙間から差し込む一筋の光のように、glimpse はほんの一瞬の出会いです」

📚 意味と用法

glimpse は、非常に短い時間だけ何かを見ること、またはそのようにして得られる不完全な視界を指します。名詞としても動詞としても使われ、瞬間的で、しばしば偶発的な性質を伴います。

名詞として: 「ちらりと見ること」「一瞥」。よく `catch a glimpse of` や `get a glimpse of` という形で「~をちらりと見る」という意味で使われます。

動詞として: 「ちらりと見る」「一瞥する」。対象を完全には捉えられない、部分的な視認を表します。

また、比喩的に、何か(情報、真実、未来など)をかすかに理解する、垣間見るという意味でも用いられます。

瞬間的な視界 (名詞)

I caught a glimpse of a shooting star.

(流れ星をちらりと見ることができた。)

ちらりと見る (動詞)

She glimpsed his face in the passing crowd.

(彼女は通り過ぎる人混みの中に彼の顔をちらりと見つけた。)

🕰️ 語源と歴史

「Glimpse」の語源は中英語に遡り、動詞「glimsen」(ちらりと光る、かすかに見える)や名詞「glims」(かすかな光、きらめき)と関連しています。

これらの言葉は、さらに古英語の「glæm」(輝き、光、きらめき)に由来し、ゲルマン祖語の語根である「*glim-」(光る、輝く)に繋がると考えられています。

元々は「かすかな光」や「きらめき」といった光に関連する現象を指していましたが、そこから意味が発展し、「光のように瞬間的に見えること」「一瞥」という現代的な意味で使われるようになりました。

PROTO-GERMANIC
(*glim- : to shine)
OLD ENGLISH
(glæm : gleam, brightness)
MIDDLE ENGLISH
(glimsen / glims)
MODERN ENGLISH
(glimpse)

📋 活用形と関連表現

Glimpse (動詞) の活用形

活用形 英語 発音
原形 glimpse /ɡlɪmps/
三人称単数現在形 glimpses /ˈɡlɪmpsɪz/
過去形 glimpsed /ɡlɪmpst/
過去分詞 glimpsed /ɡlɪmpst/
現在分詞 glimpsing /ˈɡlɪmpsɪŋ/

Glimpse (名詞) と関連表現

  • Glimpse (名詞) – ちらりと見ること、一瞥
    The book provides a glimpse into the artist’s mind.
  • Catch a glimpse of… – ~をちらりと見る
    We caught a glimpse of the celebrity through the car window.
  • Get a glimpse of… – ~をちらりと見る
    Fans waited for hours to get a glimpse of the star.

🔄 類義語

glance (ちらっと見ること)
peek (のぞき見)
brief sight (短い視界)
spot (見つける)
catch sight of (見かける)

類義語のニュアンスの違い

glimpse 偶然または不意に、短時間だけ部分的に見る/見えること。不完全な視界。
glance 意図的に、素早く短時間だけ目を向けること。
peek こっそりと、または素早く覗き見ること。

⚡ 反対語

stare (じっと見つめる)
gaze (凝視する)
scrutinize (綿密に調べる)
examine (詳しく調べる)
prolonged view (長時間見ること)

「ちらりと見る」ことの反対

「Glimpse」が瞬間的で不完全な視界を指すのに対し、上記の反対語は対象を長時間、意図的に、または詳細に見る行為を表します。

💬 実践的な例文

1

Through the fog, we could only glimpse the distant lighthouse.

霧を通して、私たちは遠くの灯台をちらりと見ることしかできなかった。

状況: 視界が悪い中で、何かを瞬間的にかろうじて見る場面
2

The biography offers a fascinating glimpse into the private life of the famous inventor.

その伝記は、有名な発明家の私生活を垣間見せてくれる非常に興味深いものです。

状況: 書物や情報を通じて、通常は見えない側面の一端を知る場面
3

He glimpsed an opportunity to start his own business and seized it.

彼は自身の事業を始める機会を見出し(垣間見て)、それを掴んだ。

状況: 比喩的に、好機や可能性に気づく場面
4

She only had time to glimpse at the headlines before rushing out the door.

彼女はドアを急いで出る前に、新聞の見出しにさっと目を通す時間しかなかった。

状況: 時間がない中で、情報などを素早く部分的に確認する場面
5

The hikers caught a glimpse of a bear in the distance and quickly changed their route.

ハイカーたちは遠くに熊をちらりと見かけ、急いでルートを変更した。

状況: 予期せぬものを瞬間的に目撃し、それに応じて行動する場面

🧠 練習問題

以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。

1. We only had a brief ________ of the king as his carriage sped past.

glimpse
stare
examination
study

解説:

馬車が素早く通り過ぎたため、王様を「ちらりと」しか見られなかった、という意味なので名詞の「glimpse」が適切です。「Stare」(凝視)、「examination」(検査)、「study」(研究)は文脈に合いません。

2. She ________ a figure lurking in the shadows and felt a shiver of fear.

gazed at
glimpsed
scrutinized
ignored

解説:

影に潜む人影を「ちらりと見て」恐怖を感じた、という意味なので動詞の「glimpsed」が適切です。「Gazed at」(じっと見つめた)、「scrutinized」(綿密に調べた)、「ignored」(無視した)は文脈に合いません。

3. The research paper offers a ________ into the complex workings of the human brain.

full account
detailed analysis
glimpse
thorough explanation

解説:

研究論文が人間の脳の複雑な働きを「垣間見せる(一端を示す)」ものだ、という意味なので名詞の「glimpse」が適切です。完全な説明ではなく、部分的な理解を示唆します。

4. He ________ at the answer key for just a second during the exam.

stared
glimpsed
studied
analyzed

解説:

試験中に解答の鍵をほんの一瞬「ちらりと見た」という意味なので、動詞の「glimpsed」が適切です。「at the answer key」とあるので、「glanced at」も可能ですが、選択肢の中では「glimpsed」が最も「ほんの一瞬」のニュアンスに合います。

5. If you ________ closely, you might see a faint star next to the moon.

glimpse
look
ignore
overlook

解説:

「注意深く見れば」かすかな星が見えるかもしれない、という文脈です。「glimpse」は「ちらりと見る」なので、ここでは「look closely」(注意深く見る)の「look」が最も自然です。もし「glimpse」を使うなら「you might catch a glimpse of a faint star」のような形になります。