「短い線分のように時間や内容が限られ、要点が凝縮されたメモのように簡潔。brief は短さと簡潔さを表します」

📚 意味と用法

brief は、形容詞、動詞、名詞として使われ、中心的な意味は「短さ」や「簡潔さ」です。

形容詞: 短時間の、簡潔な

We had a brief meeting this morning.

(今朝、短い会議を行いました。)

Please give a brief explanation.

(簡潔な説明をお願いします。)

動詞: 〜に要点を伝える、手短に説明する

The captain briefed the soldiers on their mission.

(大尉は兵士たちに任務の要点を伝えた。)

Could you brief me on the latest developments?

(最新の状況について手短に説明していただけますか?)

名詞: 概要、指示、訴訟事件摘要書

The report includes a brief of the findings.

(その報告書には調査結果の概要が含まれている。)

The lawyer filed a brief with the court.

(弁護士は裁判所に準備書面を提出した。)

よく使われる表現 (コロケーション)

  • brief summary / overview / description: 簡潔な要約・概要・説明
  • brief meeting / visit / stay: 短い会議・訪問・滞在
  • brief period / moment: 短い期間・瞬間
  • brief encounter: 短い出会い
  • in brief: 要するに、手短に言えば
  • hold a brief for someone/something: (主に英) 〜を擁護する、支持する
  • legal brief: 訴訟事件摘要書、準備書面
  • give someone a brief: (動詞句) 〜に指示を与える、概要を説明する

🕰️ 語源と歴史

「Brief」の語源は、ラテン語で「短い」を意味する「brevis」に遡ります。

この「brevis」が、中世ラテン語で「短い文書、要約」を意味する「breve」となり、さらに古フランス語の「bref」(短い、簡潔な)を経て、中英語期に「brief」として英語に取り入れられました。

当初は形容詞として「短時間の」「簡潔な」という意味で使われ、後に「短い文書」や「要約」という名詞の意味、そして「要約する」「手短に説明する」という動詞の意味が派生しました。法律用語としての「訴訟事件摘要書」もこの流れで定着しました。

LATIN
brevis
MEDIEVAL LATIN
breve
OLD FRENCH
bref
MODERN ENGLISH
brief

📋 関連語

主な関連語

  • Brief (形容詞) – 短時間の、簡潔な
  • Brief (動詞) – 〜に要点を伝える、手短に説明する
  • Brief (名詞) – 概要、指示、訴訟事件摘要書
  • Briefly (副詞) – 手短に、簡潔に、短時間
    He spoke briefly about his trip. (彼は旅行について手短に話した。)
  • Briefing (名詞) – 簡単な説明、状況説明(会)
    There will be a press briefing at 10 AM. (午前10時に記者会見があります。)
  • Brevity (名詞) – (時間・表現の)短さ、簡潔さ
    Brevity is the soul of wit. (簡潔は機知の真髄である。)

🔄 類義語 (形容詞「簡潔な、短い」)

short (短い)
concise (簡潔な)
succinct (簡潔な)
terse (簡潔な、そっけない)
laconic (簡潔な、言葉少ない)
compact (凝縮された)
abridged (要約された)

類義語のニュアンスの違い

brief 時間的・内容的に短いこと全般。
short 時間・距離・長さなどが短いこと(最も一般的)。
concise 情報が多くても、無駄なく簡潔にまとまっている。
succinct 要点を効果的に、非常に短くまとめている。
terse / laconic 言葉数が極端に少なく、時にはぶっきらぼうに聞こえる簡潔さ。
abridged 元の長い文書や本などを短く編集・要約したもの。

⚡ 反対語 (形容詞「簡潔な、短い」)

long (長い)
lengthy (長たらしい)
extended (延長された)
detailed (詳細な)
verbose (冗長な)
wordy (言葉数の多い)
long-winded (長々とした)
elaborate (詳細に述べた)
prolix (冗長な、長たらしい)

💬 実践的な例文

1

I’ll give you a brief overview of the project.

プロジェクトの簡単な概要をお伝えします。(品詞: 形容詞)

状況: 何かの全体像を手短に説明する場面
2

He delivered a brief but powerful speech at the conference.

彼は会議で短いが力強いスピーチを行った。(品詞: 形容詞)

状況: スピーチや発表の長さについて述べる場面
3

The manager briefed the team on the new safety procedures.

マネージャーはチームに新しい安全手順について手短に説明した。(品詞: 動詞)

状況: 必要な情報を関係者に伝える場面
4

The lawyer made a strong brief in defense of his client.

弁護士はクライアントの弁護のために強力な準備書面(訴状)を作成した。(品詞: 名詞)

状況: 法的な文書について言及する場面
5

Please keep your presentation brief and to the point.

プレゼンテーションは短く、要点を押さえるようにしてください。(品詞: 形容詞)

状況: 発表や説明を簡潔にするよう指示する場面

🧠 練習問題

以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。

1. The lawyer gave a ________ overview of the case to the jury.




解説:

空欄には名詞 “overview” を修飾する形容詞が必要です。「簡潔な概要」という意味なので、形容詞の “brief” (A) が正解です。”briefed” は動詞の過去・過去分詞形、”briefing” は名詞(動名詞)、”briefly” は副詞です。

2. The manager ________ the team on the new project before the meeting.




解説:

空欄には文の動詞が必要です。「マネージャーはチームに〜について手短に説明した」という過去の出来事を述べているので、動詞 “brief” の過去形 “briefed” (B) が正解です。

3. The lawyer prepared a ________ for the upcoming trial.




解説:

空欄には動詞 “prepared” の目的語となる名詞が必要です。「訴訟事件摘要書」または「準備書面」という意味で、名詞の “brief” (A) が正解です。”briefing” は「説明会」などの意味で、ここでは文脈に合いません。

4. The professor’s lecture was anything but ________, lasting for over two hours.




解説:

“anything but ~” は「決して〜ではない」という意味です。講義が2時間以上続いたことから、「決して短くはなかった(=長かった)」という意味になります。空欄には「短い」または「簡潔な」という意味の単語が入ると文意が通じますが、選択肢にはその反対語も含まれています。この問題は意図が不明瞭ですが、もし「anything but」の後に入るべき単語を選ぶなら(A)brief, (C)concise, (D)shortのいずれかです。しかし、Aの元々の解答が(B) lengthyであることから、ここでは「講義は長かった」という事実を強調するために、文脈上「短い」の反対語を選ぶ問題と解釈します。その場合、「長い、長たらしい」を意味する “lengthy” (B) が、”brief” の反対の意味として文脈に合います。(問題文の意図がやや曖昧です。通常 “anything but” の後には否定される性質が入ります。)

5. The journalist was asked to give a ________ summary of the day’s events.




解説:

空欄には名詞 “summary” を修飾する形容詞が必要です。「簡潔な要約」という意味なので、形容詞の “brief” (A) が正解です。