「鋭い刃のように感覚が研ぎ澄まされ、燃える炎のように情熱的。keen はその両方を表します」

📚 意味と用法

keen は形容詞で、主に二つの意味を持っています。
1. 熱心な、熱望している (enthusiastic, eager): 何かに対する強い関心、意欲、欲求を示す。特に `keen on (doing) something` の形でよく使われる。
2. 鋭い、鋭敏な (sharp, acute): 感覚(視覚、嗅覚など)や知性、洞察力が優れていることを示す。また、物理的に「鋭利な」という意味で使われることもあるが、現代英語では less common。

熱意・関心

He is keen on learning Japanese.

(彼は日本語を学ぶことに熱心だ。)

She has a keen interest in politics.

(彼女は政治に強い関心を持っている。)

鋭さ・鋭敏さ

Eagles have keen eyesight.

(ワシは鋭い視力を持っている。)

He has a keen mind for business.

(彼はビジネスに対する鋭い頭脳を持っている。)

よく使われる表現 (コロケーション)

  • be keen on (doing) something: 〜に熱中している、〜をしたがっている
  • keen interest / enthusiasm: 強い興味・熱意
  • keen sense (of smell/hearing/humor etc.): 鋭い感覚(嗅覚・聴覚・ユーモアなど)
  • keen eye (for detail): (細部に対する)鋭い観察眼
  • keen mind / intellect: 鋭い頭脳・知性
  • keen competition / rivalry: 激しい競争・対抗意識
  • keen awareness: 鋭い認識力
  • keen price: (競争力のある)安い価格 (主に英)

🕰️ 語源と歴史

「Keen」の語源は、古英語の「cēne」に遡ります。これは「賢い、熟練した、勇敢な、大胆な」といった意味を持っていました。さらにゲルマン祖語の「*kōnjaz」(知っている、賢い)に由来すると考えられています。

中英語期には「kene」となり、「鋭い(物理的に、または知的に)」という意味が強くなりました。刃物の鋭さから、感覚や知性の鋭さへと意味が広がったと考えられます。

現代英語の「熱心な、熱望している」という意味は、おそらく「鋭い関心」から発展した比較的新しい用法です。

PROTO-GERMANIC
*kōnjaz
OLD ENGLISH
cēne
MIDDLE ENGLISH
kene
MODERN ENGLISH
keen

📋 関連語

主な関連語

  • Keen (形容詞) – 熱心な、鋭い
    She is keen on sports. (彼女はスポーツに熱心だ。)
  • Keenly (副詞) – 熱心に、鋭く、痛切に
    He keenly observed the changes. (彼は変化を鋭く観察した。)
    The loss was keenly felt. (その喪失は痛切に感じられた。)
  • Keenness (名詞) – 熱心さ、鋭さ
    Her keenness for the project impressed everyone. (そのプロジェクトに対する彼女の熱心さは皆を感心させた。)
    The keenness of his mind was obvious. (彼の頭脳の鋭さは明白だった。)

🔄 類義語

「熱心な」の意味 (Enthusiastic, Eager)

eager (熱望している)
enthusiastic (熱狂的な)
passionate (情熱的な)
ardent (熱烈な)
zealous (熱心な)

「鋭い」の意味 (Sharp, Acute)

sharp (鋭い、利口な)
acute (鋭敏な、急性の)
perceptive (洞察力のある)
penetrating (鋭い、洞察力のある)

ニュアンスの違い

keen 強い興味・意欲、または鋭敏な感覚・知性。
eager 何かをしたい、または得たいという強い欲求。しばしば期待感を伴う。
enthusiastic 強い興奮と関心。楽しんでいる様子が表れることが多い。
sharp 知性や感覚が鋭い。物理的に尖っている意味も。
acute 感覚や知覚が非常に鋭敏。痛みが激しい、病状が急性の意味も。

⚡ 反対語

「熱心な」の意味に対して

indifferent (無関心な)
apathetic (無感動な)
unenthusiastic (気の乗らない)
reluctant (気が進まない)

「鋭い」の意味に対して

dull (鈍い)
blunt (鈍い、無遠慮な)
obtuse (鈍感な、頭の鈍い)

混同しやすい単語

以下の単語は、発音が似ている、またはスペルが似ているため、混同されることがありますが、意味は全く異なります。

  • Kin /kɪn/: 「親族、同族」という意味の名詞。
  • Key /kiː/: 「鍵、手がかり、キー(音楽の)」という意味の名詞・形容詞。
  • Clean /kliːn/: 「きれいな、清潔な」という意味の形容詞・動詞・副詞。

💬 実践的な例文

1

I’m keen to try out the new restaurant that opened in town.

私は町に新しくオープンしたレストランをぜひ試してみたいと思っています。(意味:熱望している)

状況: 新しいものへの好奇心や試したい気持ち
2

She has a keen interest in photography.

彼女は写真に強い興味を持っています。(意味:熱心な)

状況: 趣味や学問への強い関心
3

John has a keen sense of humor.

ジョンはユーモアの鋭いセンスを持っています。(意味:鋭い)

状況: 人の感覚や才能について述べる場面
4

The teacher praised Lisa for her keen observation skills.

先生は科学実験中のリサの鋭い観察力を称賛しました。(意味:鋭い)

状況: 細かい点に気づく能力を評価する場面
5

Despite his age, he has a keen mind and continues to learn new things.

彼は年齢にもかかわらず、鋭い頭脳を持ち、新しいことを学び続けています。(意味:鋭い)

状況: 知的な能力や学習意欲を説明する場面

🧠 練習問題

以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。

1. She has a ________ interest in environmental issues.




解説:

名詞 “interest” を修飾するため、形容詞が必要です。「熱心な(強い)興味」という意味なので、形容詞の “keen” (b) が正解です。”keenly” は副詞、”keenness” は名詞です。”keens” という形は存在しません。

2. He is very ________ to learn about new cultures.




解説:

“is” (be動詞) の後で主語 “He” の状態を表す補語として、形容詞が必要です。「彼は新しい文化を学ぶことに非常に熱心だ(学びたがっている)」という意味なので、形容詞の “keen” (b) が正解です (`be keen to do` の形)。

3. The dog has a ________ sense of smell.




解説:

名詞 “sense” を修飾するため、形容詞が必要です。「鋭い嗅覚」という意味なので、形容詞の “keen” (b) が正解です。

4. She looked at him ________, trying to understand his thoughts.




解説:

動詞 “looked” を修飾するため、副詞が必要です。「鋭く(注意深く)彼を見た」という意味なので、副詞の “keenly” (c) が正解です。

5. His ________ for success drives him to work hard every day.




解説:

文の主語となる名詞が必要です。「成功への彼の熱意」という意味なので、名詞の “keenness” (d) が正解です。