📚 意味と用法
odd は形容詞で、主に二つの意味で使われます。
奇妙な、変わった、普通でない
That’s an odd thing to say.
(それを言うのは奇妙だ)
He has some odd habits.
(彼にはいくつか変わった癖がある)
奇数の
1, 3, and 5 are odd numbers.
(1、3、5は奇数です)
The houses on this side of the street have odd numbers.
(通りのこちら側の家は奇数番地です)
半端な、臨時の
I have an odd sock somewhere.
(どこかに片方だけの靴下がある)
He does odd jobs on weekends.
(彼は週末に臨時の仕事をしている)
🕰️ 語源と由来
「odd」の語源は、古ノルド語の「oddi」に遡ると考えられています。「oddi」は元々「三角形の点」や「突出した土地」を意味していました。
この「oddi」は、数がペア(偶数)にならずに一つ余る状態、つまり「奇数」を指すようにもなりました。3つで一組と考えたときに一つ余る、というイメージから来ています。
中英語期に「odde」として英語に取り入れられ、「奇数の」という意味から派生して、「ペアになっていない」「半端な」、そして「普通でない」「奇妙な」という意味が加わりました。通常の状態(ペアになっている、規則的である)から外れている、というニュアンスが根底にあります。
※ Aのテキストにあった古英語「odde」やラテン語「oddulus」との関連は、一般的な語源説とは異なります。古ノルド語からの借用が有力とされています。
📋 派生語と関連語
派生語
- Oddity (名詞) – 奇妙さ、風変わりな人/物
The museum features various oddities from around the world.
- Oddly (副詞) – 奇妙に、不思議なことに
Oddly enough, the train arrived exactly on time despite the storm.
- Odds (名詞) – 可能性、見込み、賭け率、不和
What are the odds of winning the lottery?They are always at odds with each other. (彼らはいつも対立している)
🔄 類義語
⚡ 反対語
混同しやすい単語
Add /æd/: 動詞で「追加する」という意味。発音が似ているわけではないが、スペルが似ているため注意。
Even /ˈiːvən/: 形容詞で「偶数の」「均等な」、副詞で「〜でさえ」という意味。「Odd」の直接的な対義語(特に数字に関して)。
Old /oʊld/: 形容詞で「古い」という意味。発音がやや似ているため聞き間違える可能性あり。
👥 コロケーション (よく使われる組み合わせ)
- An Odd Number(奇数): 2で割り切れない数。 (例: Seven is an odd number.)
- Odd Behavior(奇妙な行動): 普通ではない、変わった振る舞い。 (例: The dog’s odd behavior worried its owner.)
- The Odd Man/One Out(仲間外れ、異質な存在): グループの中で他と異なる人や物。 (例: I felt like the odd one out at the party.)
- Odd Hours(変則的な時間): 通常の勤務時間や活動時間帯から外れた時間。 (例: He works odd hours as a freelance writer.)
- Odd Coincidence(奇妙な偶然): 不思議な、予期せぬ偶然の一致。 (例: Running into her twice in one day was an odd coincidence.)
- Odd Socks(片方ずつの靴下): ペアになっていない、左右で違う靴下。 (例: He always wears odd socks.)
- Odd Jobs(雑用、臨時の仕事): 定期的でない、様々な種類の簡単な仕事。 (例: She earns extra money doing odd jobs.)
💬 実践的な例文
She always wears odd socks, one of each pair, just to be a little different.
彼女はいつも片方ずつ異なる靴下を履いています。ちょっと変わり者でいたいのです。
There was something odd about the abandoned house; it gave off an eerie vibe.
その放棄された家には何か奇妙なものがありました。不気味な雰囲気を醸し出していました。
It’s odd that he hasn’t replied to my message, considering he’s usually very prompt.
彼が普段はとても迅速なのに、私のメッセージに返信していないのは奇妙です。
The odd behavior of the cat puzzled the owner, as it seemed to follow invisible paths around the house.
その猫の奇妙な行動は飼い主を困惑させました。家の周りで見えない道をたどっているようでした。
In the box, there were several odd-shaped items that piqued our curiosity.
箱の中にはいくつかの奇妙な形のアイテムがあり、私たちの好奇心を刺激しました。
🧠 練習問題
1. Select the correct word to complete the sentence:
“She found it ______ that her cat suddenly refused to eat its favorite food.”
解答と解説:
正解: (C) odd
文脈は、猫がお気に入りの食べ物を拒否するという「普通ではない」状況について述べています。「odd」(奇妙な)が最も適切です。
和訳: 彼女は猫が突然お気に入りの食べ物を食べるのを拒否するのが奇妙だと感じました。
解説: 「odd」は、通常ではない、または奇妙に感じられる状況を示します。
2. Which word best completes the sentence?
“The building has an ______ number of floors, making it a unique structure in the city.”
解答と解説:
正解: (B) odd
文脈は建物の階数が「〜数」であることを述べています。選択肢には「even」(偶数)と「odd」(奇数)があり、文脈からどちらかが入りますが、ユニークな構造であることを強調しているため、どちらでも文法的には可能ですが、問題として「odd」を想定している可能性が高いです(Aの元問題でもoddが正解)。
和訳: その建物は奇数の階数を持っており、市内ではユニークな構造となっています。
解説: 「odd」は、数が偶数ではないことを示します。
3. Choose the word that fits best in the sentence:
“His behavior was rather ______ during the meeting, causing some colleagues to raise eyebrows.”
解答と解説:
正解: (B) odd
文脈は会議中の彼の行動が「〜だった」ため、同僚が眉をひそめた(驚いた、いぶかしんだ)という状況です。「odd」(奇妙な、普通でない)が最も適切です。
和訳: 会議中の彼の行動はかなり奇妙で、同僚の何人かが眉をひそめました。
解説: 「odd」は、通常の期待に反する、変わった行動を指します。
4. Select the correct word to fill in the blank:
“The sequence alternates between even and ______ numbers.”
解答と解説:
正解: (C) odd
文脈は数列が「even」(偶数)と「〜数」の間で交互に続くことを述べています。偶数の対になるのは「odd」(奇数)です。
和訳: その数列は偶数と奇数が交互に続きます。
解説: 「odd」は、偶数に対して、2で割り切れない数を示します。
5. Which word should complete the sentence?
“The clock struck an ______ hour, adding to the eerie atmosphere of the abandoned house.”
解答と解説:
正解: (C) odd
文脈は時計が「〜な時間」を打ち、不気味な雰囲気を増した状況です。「odd hour」は「普通でない時間、変な時間」という意味で使われます(例:真夜中など)。
和訳: 時計は奇妙な時間(変な時間)を打ち、廃屋の不気味な雰囲気を一層引き立てました。
解説: 「odd」は、通常の状況や期待から外れた、奇妙さを感じる要素を指します。