「向かい風の中でも進む帆船のように、nevertheless は逆境や対立する事実にもかかわらず、続く事柄を示します」
📚 意味と用法
nevertheless は副詞で、主に接続副詞として機能します。前に述べられた事柄(事実、状況、意見など)にもかかわらず、それとは対照的な、あるいは予期せぬ結果や継続する状況を導入する際に用いられます。「それにもかかわらず」「それでもなお」「しかしながら」といった意味を表します。文と文をつなぐ役割を果たし、フォーマルな文脈でよく見られます。
逆接・対比を表す
He was very tired; nevertheless, he continued to work.
(彼はとても疲れていた。それにもかかわらず、仕事を続けた。)
The weather was cold. Nevertheless, they enjoyed the picnic.
(天気は寒かった。それでもなお、彼らはピクニックを楽しんだ。)
🕰️ 語源と歴史
「Nevertheless」は、三つの単語、never + the + less が結合してできた複合副詞です。
- Never: 「決して〜ない」
- The: ここでは比較級 (less) を修飾する副詞で、「そのぶんだけ」という程度を表します。 (例: the sooner, the better)
- Less: 「より少なく」
文字通りには「そのぶんだけ少しも少なくなく」といった意味合いになり、先行する事柄によって後続の事柄の程度や真実性が少しも損なわれない、つまり「それにもかかわらず」「それでもなお」という意味を表すようになりました。14世紀頃から使われているとされています。
📋 用法補足と比較
文中での位置
Nevertheless は接続副詞であり、文と文をつなぐ際に様々な位置に置かれます。
- 文頭: 最も一般的。ピリオド(.)やセミコロン(;)の後で、コンマ(,)を伴うことが多い。
It was raining. Nevertheless, we went out.
- 文中: 主語と動詞の間や、文中に挿入される場合。コンマで挟むことが多い。
She was, nevertheless, determined to succeed.
- 文末: やや口語的、または強調したい場合。
He failed the exam. He had studied hard, nevertheless.
類似語との比較
- However: 最も一般的な逆接の接続副詞。Nevertheless よりやや使用頻度が高い。
- Nonetheless: Nevertheless とほぼ同義で、同様にフォーマルな響きを持つ。互換的に使われることが多い。
- Still: 「それでもやはり」というニュアンスが強く、驚きや予想外の感情を伴うことがある。Nevertheless より口語的。
- Even so: 「そうであっても」「たとえそうでも」という意味で、譲歩のニュアンスを含む。
Nevertheless / Nonetheless は、However よりもやや硬く、文語的な響きを持つ傾向があります。
🔄 類義語 (接続副詞)
⚡ 反対の接続関係を表す語
(順接・理由・結果など):
💬 実践的な例文
The task was difficult and time-consuming; nevertheless, they managed to complete it on time.
その仕事は困難で時間もかかった。 それにもかかわらず、彼らは時間通りにそれを完了することができた。
There were many obstacles in their path. Nevertheless, they persevered and achieved their goal.
彼らの道には多くの障害があった。 それでもなお、彼らは粘り強く努力し、目標を達成した。
He doesn’t have much experience; he is, nevertheless, a very quick learner.
彼はあまり経験がない。 しかしながら、非常に物覚えが早い。
The evidence was weak. Nevertheless, the jury found him guilty.
証拠は弱かった。 それにもかかわらず、陪審は彼を有罪とした。
I know it’s a risky investment; nevertheless, I believe it has great potential.
それがリスクの高い投資であることは分かっている。 それでもなお、大きな可能性があると信じている。
🧠 練習問題
以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。
1. The instructions were complicated; ________, I managed to assemble the furniture.
解説:
文脈は「説明書は複雑だった。それにもかかわらず、なんとか家具を組み立てた」という逆接の関係なので、「nevertheless」が適切です。「therefore」(それゆえに)、「because」(なぜなら)、「moreover」(さらに)は不適切です。
2. She felt unwell. ________, she decided to go to work.
解説:
文脈は「彼女は気分が悪かった。それにもかかわらず、仕事に行くことにした」という逆接の関係なので、「Nevertheless」が適切です。他の選択肢は順接や結果を表します。
3. The market conditions were unfavorable; ________, the company achieved record profits.
解説:
文脈は「市場の状況は不利だった。それにもかかわらず、会社は記録的な利益を達成した」という逆接の関係なので、「nevertheless」が適切です。「otherwise」(さもなければ)、「besides」(加えて)、「namely」(すなわち)は不適切です。
4. He had very little time to prepare. He gave an excellent presentation, ________.
解説:
文脈は「彼は準備する時間がほとんどなかった。それにもかかわらず、素晴らしいプレゼンテーションを行った」という逆接の関係を示し、文末に置かれているため、「nevertheless」が適切です。「although」は接続詞、「therefore」「so」は順接です。
5. The plan seemed foolproof; ________, unforeseen problems arose.
解説:
文脈は「計画は完璧に見えた。それにもかかわらず、予期せぬ問題が発生した」という逆接の関係なので、「nevertheless」が適切です。「hence」(それゆえに)、「consequently」(その結果)は順接、「furthermore」(さらに)は追加を表します。