「時が悲しみ (grieve) を癒すと言うが、記憶は残る」
📚 意味と用法
grieve は動詞で、「深く悲しむ」「嘆き悲しむ」という意味を持ちます。特に、愛する人の死や、その他の重大な喪失に対する、深刻で長期にわたる悲しみを表現する際に使われます。単なる “sad” (悲しい) よりも、はるかに強い感情的な苦痛を伴うニュアンスがあります。自動詞 (grieve over/for something) としても、他動詞 (something grieves someone) としても使われます。
喪失を悲しむ (Mourn a loss)
The entire nation continued to grieve for their beloved leader.
(国全体が、敬愛する指導者のために嘆き悲しみ続けた。)
心を痛ませる (Cause sorrow)
It grieves me to see you so unhappy.
(あなたがそんなに不幸なのを見ると、私の心は痛みます。)
🕰️ 語源と歴史
“Grieve” は、古フランス語の “grever” (重荷を負わせる、悩ます、圧迫する) に由来します。これはさらに、ラテン語の “gravāre” (重くする) に遡ります。”gravāre” は “gravis” (重い) という形容詞から派生した言葉です。
もともとは物理的な「重さ」や「負担」を意味していましたが、時を経て精神的な「重荷」、つまり「悲しみ」や「苦悩」を意味するようになりました。心に重くのしかかる感情、それが “grieve” の核となるイメージです。
🔄 類義語 (似た意味の言葉)
言葉のニュアンス
grieve | 内面的な深い悲しみや精神的苦痛。必ずしも外面に現れない。 |
mourn | 死を悼み、悲しみを示す外面的な行動や期間(喪に服すなど)を伴うことが多い。 |
lament | 悲しみや後悔を言葉や声に出して表現すること。 |
⚡ 対義語 (文脈による)
関連する対比
喪失を grieve (悲しむ) ことは、成功や幸福を rejoice (喜ぶ) ことや celebrate (祝う) ことと正反対の感情です。
💬 実践的な例文
She is still grieving over the loss of her pet.
彼女はまだペットを失った悲しみから立ち直れていない。
There’s no right or wrong way to grieve.
悲しむのに正しいも間違った方法もない。
It grieves me to think of all the people who are suffering.
苦しんでいるすべての人々のことを思うと、心が痛む。
The family needs time to grieve in private.
その家族はプライベートな空間で悲しむための時間が必要だ。
He grieved for the missed opportunities of his youth.
彼は若い頃の逃した機会を嘆いた。
🧠 練習問題
以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。
1. It is natural to ______ when a loved one passes away.
解説:
愛する人が亡くなったとき、「深く悲しむ (grieve)」のは自然なことです。
2. The noun form of “grieve” is ______.
解説:
動詞 “grieve” の名詞形は「深い悲しみ」を意味する “grief” です。
3. It ______ me that I can’t do more to help.
解説:
「もっと助けることができないのが心を痛ませる」という文脈なので、他動詞の “grieves” が適切です。
4. To ______ is to express sorrow outwardly, often as a ritual.
解説:
儀式など、外面的な形で悲しみを表現することは「mourn (喪に服す、悼む)」が最も適しています。
5. She ______ for years over her decision to move away.
解説:
引っ越すという決断を何年も「嘆き悲しんだ(後悔した)」という意味なので、「grieved」が適切です。