
【dowry – 持参金】
【dowry – 持参金】という単語の語源とか由来を知っていますか?
dowryはラテン語のdos(贈り物、結婚持参金)に由来し、これが古フランス語のdowerを経て英語に取り入れられました。ラテン語のdosは「与える」を意味する動詞dareに由来しており、持参金が新婚夫婦に贈られる財産であることを反映しています。この言葉は中世ヨーロッパで広まり、特に封建社会において、家族間の結びつきを強化する重要な役割を果たしました。当時、持参金は結婚生活の経済的安定を確保するだけでなく、政治的・社会的同盟を形成する手段でもありました。現代においては、多くの国で持参金制度が廃止された一方で、一部の地域ではまだ文化的慣習として残っています。この単語は、結婚と経済的要素の歴史的結びつきを物語る象徴的な言葉と言えます。
この単語の類義語・反対語を教えてください。
- 類義語
- bride price(花嫁代金)
- endowment(寄付、寄贈)
- gift(贈り物)
- inheritance(遺産)
- 反対語
- debt(負債)
- poverty
この単語に似た単語で間違いやすい単語はありますか?
- dower
・「未亡人への財産」を意味し、dowryとは異なり、結婚後に夫が妻へ残す財産を指します。 - endowment
・「寄付」や「基金」を意味し、結婚に特化した財産ではなく、一般的な贈与や寄贈を指します。 - inheritance
・「遺産」を意味し、持参金のように結婚時に贈られるものではなく、相続に関係します。
この単語にまつわるエピソードなどはありますか?
持参金制度は歴史を通じて多くの文化で重要な役割を果たしてきました。特に中世ヨーロッパでは、持参金は経済的な要素だけでなく、社会的・政治的結びつきを強化する手段でもありました。例えば、貴族同士の結婚において、持参金は単なる個人間の財産取引にとどまらず、家同士の同盟形成の基盤となるものでした。一方で、インドをはじめとする一部の地域では、持参金制度が女性の地位を低下させる原因となるとして、近代以降、多くの批判を受けてきました。現代では、持参金制度が廃止または縮小される動きがある一方で、まだ慣習として残る地域もあります。このように、dowryという単語は、文化と経済、そして性別間の力学が絡み合った歴史的背景を持つ興味深い概念を象徴しています。
この単語を使った例文を5つほど教えてください。
- In some cultures, a dowry is given by the bride’s family to the groom’s family.
・いくつかの文化では、持参金が花嫁の家族から花婿の家族に渡されます。 - The dowry system has been criticized for perpetuating gender inequality.
・持参金制度はジェンダーの不平等を助長するとして批判されています。 - Her dowry included valuable jewelry and a large piece of land.
・彼女の持参金には高価な宝石と広い土地が含まれていました。 - Many families struggle financially to provide a dowry for their daughters.
・多くの家族が娘たちのための持参金を用意するのに経済的に苦労しています。 - The dowry was seen as a way to ensure financial stability for the couple.
・持参金は夫婦の経済的安定を確保する手段と見なされていました。
【dowry – 持参金】のコロケーション
- Large dowry: 多額の持参金
- Bring a dowry: 持参金を持参する
- Offer a dowry: 持参金を提供する
- Provide a dowry: 持参金を用意する
- Receive a dowry: 持参金を受け取る
- Dowry system: 持参金制度
- Traditional dowry: 伝統的な持参金
文法問題
問題1
次の文の空欄に入る最も適切な語を選んでください。
In many traditional societies, a bride’s family is expected to provide a _____ to the groom’s family.
- dowry
- inheritance
- donation
- loan
解答と解説
解答:1. dowry
解説:
「bride’s family(花嫁の家族)」と「groom’s family(花婿の家族)」という文脈から、婚姻に関連して提供される「持参金」を意味する「dowry」が適切です。「inheritance(相続財産)」「donation(寄付)」「loan(貸付)」は文意に合いません。
問題2
次の文の空欄に入る最も適切な語を選んでください。
The practice of giving a _____ has been abolished in some countries due to its controversial nature.
- dowry
- reward
- allowance
- investment
解答と解説
解答:1. dowry
解説:
「abolished(廃止された)」と「controversial nature(物議を醸す性質)」という文脈から、社会的な問題として取り上げられることが多い「dowry(持参金)」が適切です。他の選択肢はこの文脈に当てはまりません。
問題3
次の文の空欄に入る最も適切な語を選んでください。
The bride’s _____ included valuable jewelry and household items.
- dowry
- salary
- income
- savings
解答と解説
解答:1. dowry
解説:
「included valuable jewelry and household items(貴重な宝飾品や家庭用品を含んでいた)」という文脈では、婚姻に際して提供される「持参金」を指す「dowry」が適切です。「salary(給与)」「income(収入)」「savings(貯蓄)」は文意に合いません。
問題4
次の文の空欄に入る最も適切な語を選んでください。
The dowry system has been criticized for placing a financial burden on the bride’s _____.
- family
- friends
- neighbors
- community
解答と解説
解答:1. family
解説:
「financial burden(経済的負担)」を考慮すると、持参金を提供する責任を負う「bride’s family(花嫁の家族)」が最も自然です。他の選択肢は不適切です。
問題5
次の文の空欄に入る最も適切な語を選んでください。
In history, the _____ was often used to establish alliances between powerful families.
- dowry
- inheritance
- salary
- debt
解答と解説
解答:1. dowry
解説:
「establish alliances(同盟を築く)」という文脈では、婚姻の一環として持参される財産である「dowry(持参金)」が適切です。「inheritance(相続財産)」「salary(給与)」「debt(負債)」は文意にそぐいません。