【artifice – 策略、巧妙な手段、技巧】

【artifice – 策略、巧妙な手段、技巧】という単語の語源とか由来を知っていますか?

「artifice」はラテン語 artificium に由来し、これは ars(技術、芸術)と facere(作る、行う)から成る語です。artificium は「職人技」や「巧妙な作り」を意味し、これが中世フランス語の artifice を経て英語に入ってきました。

16世紀の英語では「技巧」や「巧妙な手段」として使われましたが、やがて「策略」や「ごまかし」といった否定的なニュアンスも持つようになりました。現在では、ポジティブな意味(創意工夫、技術的な巧みさ)とネガティブな意味(策略、欺瞞)が文脈によって使い分けられます。

この単語の類義語・反対語を教えてください。

  • 類義語
    • ingenuity(独創性、巧妙さ)
    • cunning(狡猾さ、巧妙な策略)
    • deception(欺瞞、ごまかし)
    • craftiness(ずる賢さ、狡猾さ)
    • trickery(策略、詐術)
  • 反対語
    • honesty(正直さ)
    • sincerity(誠実さ)
    • naivety(純真さ、無邪気さ)
    • truthfulness(真実性)

この単語に似た単語で間違いやすい単語はありますか?

  1. artifact(人工遺物、工芸品)
    ・「artifice」は策略や技巧を指し、「artifact」は歴史的な人工物を指す。
  2. artistry(芸術的才能)
    ・「artifice」は巧妙な手段を含むが、「artistry」は芸術的な才能や技術を指す。
  3. cunning(狡猾さ、ずる賢さ)
    ・「artifice」にはポジティブな意味もあるが、「cunning」はずる賢さのニュアンスが強い。

この単語にまつわるエピソードなどはありますか?

「artifice」という言葉は、古代から政治や戦争、芸術の分野で多く使われてきました。例えば、ギリシャ神話に登場するオデュッセウスは、トロイの木馬の策略を考案し、これが「artifice」の典型例とされています。彼の巧妙な計略によって、ギリシャ軍はトロイアを陥落させることに成功しました。

また、ルネサンス期の政治家マキャベリも「artifice」を駆使する重要性を説きました。彼の著書『君主論』では、統治者が権力を維持するために「策略」と「誠実さ」のバランスを取るべきだと論じられています。このように、artificeは単なるトリックではなく、知恵と工夫を凝らした戦略を指す言葉として歴史の中で用いられてきました。

この単語を使った例文を5つほど教えてください。

  1. The magician’s artifice amazed the audience.
    ・そのマジシャンの巧妙な手法に観客は驚いた。
  2. His speech was full of artifice and deception.
    ・彼の演説は策略とごまかしに満ちていた。
  3. She used artifice to win the negotiation.
    ・彼女は巧妙な手段を使って交渉に勝った。
  4. The novel’s plot was built on pure artifice.
    ・その小説の筋書きは純粋に技巧によって構成されていた。
  5. The architect’s artifice made the small space feel larger.
    ・その建築家の巧みな技法によって狭い空間が広く感じられた。

【artifice – 策略、巧妙な手段、技巧】のコロケーション

  • A clever artifice: 巧妙な策略
  • Use artifice: 策略を用いる
  • Political artifice: 政治的な策略
  • An artifice of language: 言葉の技巧
  • Deception and artifice: 欺瞞と策略
  • A literary artifice: 文学的技巧
  • Without artifice: 策略なしで

文法問題

問題1

次の文の空欄に適切な語を選んでください。
The magician’s performance was full of clever _____ that amazed the audience.

  • artifice
  • honesty
  • simplicity
  • clumsiness

解答と解説
解答: artifice
解説: 「artifice(策略、巧妙な手段)」は、トリックや計略を使った巧みな技術を指します。この文では、「そのマジシャンのパフォーマンスは、観客を驚かせる巧妙な○○に満ちていた」と述べられており、「artifice」が最適です。他の選択肢(honesty=誠実さ、simplicity=単純さ、clumsiness=不器用さ)は文脈に合いません。


問題2

次の文の空欄に適切な語を選んでください。
He won the negotiation not by force, but by sheer _____.

  • artifice
  • violence
  • strength
  • ignorance

解答と解説
解答: artifice
解説: 「artifice(策略、巧妙な手段)」は、知恵や計略を用いて物事を成功させることを意味します。この文では、「彼は力ではなく、純粋に○○によって交渉に勝った」と述べられており、「artifice」が最適です。他の選択肢(violence=暴力、strength=力、ignorance=無知)は、交渉の成功要因としては適切ではありません。


問題3

次の文の空欄に適切な語を選んでください。
The spy used every _____ at his disposal to escape from the enemy.

  • artifice
  • accident
  • mistake
  • hesitation

解答と解説
解答: artifice
解説: 「artifice(策略、巧妙な手段)」は、知恵や計略を駆使して目的を達成する際に使われます。この文では、「スパイは敵から逃れるために、利用できるあらゆる○○を使った」と述べられており、「artifice」が最適です。他の選択肢(accident=事故、mistake=間違い、hesitation=ためらい)は文脈に合いません。


問題4

次の文の空欄に適切な語を選んでください。
The salesman’s speech was full of _____ designed to persuade customers to buy the product.

  • artifice
  • truth
  • sincerity
  • hesitation

解答と解説
解答: artifice
解説: 「artifice(策略、巧妙な手段)」は、説得やマーケティングで巧みに使われることがあります。この文では、「そのセールスマンのスピーチは、顧客に商品を買わせるための○○に満ちていた」と述べられているため、「artifice」が最適です。他の選択肢(truth=真実、sincerity=誠実さ、hesitation=ためらい)は、セールストークの文脈には適していません。


問題5

次の文の空欄に適切な語を選んでください。
The novel’s plot was filled with unexpected twists and clever _____.

  • artifices
  • accidents
  • honesty
  • boredom

解答と解説
解答: artifices
解説: 「artifice(策略、巧妙な手段)」の複数形「artifices」は、物語の中で予想外の展開や巧妙なトリックを指すのに適しています。この文では、「その小説の筋書きには、予想外の展開と巧妙な○○が詰まっていた」と述べられており、「artifices」が最適です。他の選択肢(accidents=事故、honesty=誠実さ、boredom=退屈)は文脈に合いません。