
【mercenary – 傭兵】
【mercenary – 傭兵】という単語の語源とか由来を知っていますか?
「mercenary」はラテン語「mercenarius(報酬を受け取る人)」に由来し、「merces(報酬、賃金)」が語源である。中世ラテン語を経て、古フランス語「mercenaire」に変化し、最終的に英語に取り入れられた。元来は「報酬目当ての人」を意味し、戦闘に金銭目的で参加する兵士、つまり「傭兵」の意味が定着した。また、現代英語では形容詞として「金銭目当ての」「功利的な」という意味も持つようになり、単なる軍事用語にとどまらず、利己的な動機を批判的に表すときにも使われる。
この単語の類義語・反対語を教えてください。
- 類義語
- soldier of fortune(運任せで戦う傭兵)
- hired gun(雇われた兵士、殺し屋)
- freelance fighter(自由契約の戦士)
- venal(買収されやすい、金目当ての)
- 反対語
- patriot(愛国者)
- volunteer(志願者)
- idealist(理想主義者)
この単語に似た単語で間違いやすい単語はありますか?
- missionary(宣教師):響きが似ているが意味は正反対。宗教的な使命で活動する人。
- mercantile(商業の):語源は同じ「merces」だが、意味は商業的な分野に限られる。
- military(軍隊の):一般的な軍事用語で、傭兵とは異なる。
この単語にまつわるエピソードなどはありますか?
「mercenary」は、古代から現代に至るまで軍事史の中で重要な役割を果たしてきた言葉である。たとえば古代ギリシャでは、スパルタなどの都市国家が他国から傭兵を雇うことがあり、中でも有名なのがクセノポンの著書『アナバシス』に登場する「一万の傭兵」である。彼らはペルシャ王子に雇われ、のちに困難な退却を成し遂げた。近代では、アフリカや中東の紛争地域でも傭兵の存在は重要視されており、報酬目的で戦場に赴く姿勢に対して批判の声も多い。現在では「mercenary」は、単に兵士を意味するのではなく、自己の利益のために忠誠心や倫理観を犠牲にする行為に対する否定的なニュアンスを含んで用いられることが多い。
この単語を使った例文を5つほど教えてください。
- The soldier was accused of being a mercenary, fighting only for money.
その兵士は金のために戦う傭兵だと非難された。 - Mercenary forces played a major role in the conflict.
その紛争では傭兵部隊が重要な役割を果たした。 - He was driven by mercenary motives, not idealism.
彼は理想主義ではなく、金銭目的に動かされていた。 - A mercenary has no loyalty to any flag or country.
傭兵にはどの国や旗にも忠誠心はない。 - The novel tells the story of a mercenary hired for a dangerous mission.
その小説は危険な任務に雇われた傭兵の物語を描いている。
【mercenary – 傭兵】のコロケーション
- Mercenary soldier: 傭兵
- Foreign mercenary: 外国人傭兵
- Hired mercenary: 雇われた傭兵
- Professional mercenary: 職業傭兵
- Ruthless mercenary: 冷酷な傭兵
- Mercenary army: 傭兵部隊
- Mercenary contract: 傭兵契約
文法問題
- The kingdom hired a ______ to fight in the war, as they lacked enough soldiers.
- mercenary
- diplomat
- artisan
- merchant
解答: mercenary
解説: 「王国は兵士が不足していたため、戦争で戦う○○を雇った。」という文脈から、お金で雇われて戦う「傭兵」を意味する mercenary が最も適切。他の選択肢は「外交官」「職人」「商人」で、戦う職種ではない。
- He was known as a ruthless ______ who would fight for anyone with enough gold.
- mercenary
- peasant
- scholar
- minstrel
解答: mercenary
解説: 「彼は金さえ払えば誰のためでも戦う冷酷な○○として知られていた。」という内容から、お金で戦う人=mercenary(傭兵)が文意に一致する。残りの選択肢「農民」「学者」「吟遊詩人」は適さない。
- Many viewed him not as a hero, but as a greedy ______ who fought only for money.
- mercenary
- patriot
- volunteer
- citizen
解答: mercenary
解説: 「彼を英雄ではなく、金のためだけに戦う貪欲な○○だと見ていた人も多かった。」という文脈では、「傭兵」という意味の mercenary が正しい。他の選択肢は金銭目的ではなく動機が違う。
- The general distrusted the ______ troops, fearing they might switch sides.
- mercenary
- native
- disciplined
- decorated
解答: mercenary
解説: 「将軍はその○○な部隊を信用しておらず、寝返ることを恐れていた。」という文脈から、忠誠心が低く報酬のために戦う mercenary が最もふさわしい。その他の選択肢は信頼性が高い部隊を表しており、文意に合わない。
- Though skilled, the ______ soldier lacked loyalty to any cause or country.
- mercenary
- noble
- conscripted
- honored
解答: mercenary
解説: 「腕は立つが、その○○な兵士にはどんな大義や国家への忠誠もなかった。」という内容では、忠誠よりも金銭を動機とする mercenary(傭兵)が文意に最適。ほかの語は忠誠や義務がある兵士のイメージであり、不一致。