📚 意味と用法
batter は、文脈によって全く異なる意味を持つ単語です。主な意味は3つあります。
1. 【名詞】 料理で使う、小麦粉・卵・牛乳などを混ぜたどろっとした「生地」や、揚げ物の「衣」。
2. 【名詞】 野球やクリケットでボールを打つ「打者」。
3. 【動詞】 人や物を「繰り返し激しく殴る」「乱打する」。風雨などが建物に激しく打ち付ける様子にも使われます。
料理の生地 (A cooking mixture)
Pour the pancake batter into the hot pan.
(熱したフライパンにパンケーキの生地を流し込んでください。)
野球の打者 (A baseball player who bats)
The next batter hit a home run.
(次の打者はホームランを打った。)
乱打する (To hit repeatedly)
The storm battered the coastline with high winds and rain.
(嵐は強風と雨で海岸線に激しく打ち付けた。)
🕰️ 語源と歴史
「Batter」の複数の意味は、異なる語源から来ています。
・【乱打する】の意味は、ラテン語の「battuere」(打つ、叩く)から古フランス語の「batre」を経て、中英語の「bateren」となりました。これが最も古い語源で、「battle」(戦闘)や「combat」(戦闘)とも関連します。
・【打者】の意味は、この「打つ」という動詞から直接派生しました。
・【生地】の意味も、元々はこの「打つ」という動詞に関連しています。生地を作る際に材料を「打ち混ぜる」ことから、その混ぜ合わせたもの自体を指すようになりました。
🔄 類義語 (似た意味の言葉)
言葉のニュアンス
batter (動詞) | コントロールなく、繰り返し激しく打ち付ける。 |
beat | 「打つ」の最も一般的な言葉。リズムよく叩くことも含む。 |
⚡ 対義語 (文脈による)
関連する対比
野球において、打つ人である batter は、投げる人である pitcher (投手) と対になります。「乱打する」という意味の動詞 batter は、protect (守る) や caress (優しく撫でる) とは正反対の行為です。
💬 実践的な例文
Dip the fish in the batter before frying it.
揚げる前に魚を衣にくぐらせてください。
The defense lawyer argued that his client was a victim of a battered spouse syndrome.
弁護士は、依頼人が被虐待配偶者症候群の犠牲者であると主張した。
The powerful batter is expected to hit many home runs this season.
その強打者は今シーズン多くのホームランを打つと期待されている。
The old ship was battered by the storm but did not sink.
その古い船は嵐に激しく打たれたが、沈まなかった。
Whisk the eggs and milk together, then slowly add the flour to make a smooth batter.
卵と牛乳を泡立て器で混ぜ、それからゆっくりと小麦粉を加えて滑らかな生地を作ります。
🧠 練習問題
以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。
1. In baseball, the person who tries to hit the ball is the ______.
解説:
野球でボールを打とうとする人は「batter」(打者)です。
2. A mixture of flour, eggs, and milk used for making pancakes is called ______.
解説:
パンケーキを作るための小麦粉、卵、牛乳の混合物は「batter」です。
3. To ______ something is to hit it hard and repeatedly.
解説:
何かを激しく繰り返し打つことは「batter」すると言います。
4. The opposite of a batter in baseball is a ______.
解説:
野球における打者の反対の役割は「投手 (pitcher)」です。
5. Waves ______ against the cliffs during the storm.
解説:
嵐の間、波が崖に「激しく打ち付けていた (battered)」。