「定められた道を踏み外し、暗闇へと迷い込む旅人のように、sinner は道徳や規範からの逸脱を示します」

📚 意味と用法

sinner は名詞で、主に宗教的または道徳的な観点から「罪を犯した人」「罪人」を意味します。神の法、宗教的教義、または社会的な道徳律に背く行為(sin)をした人を指します。より広い意味では、重大な過ち、不正、または倫理に反する行為を犯した人を指すこともあります。この言葉は、道徳的逸脱、宗教的違反、過ちの認識といった概念と強く結びついています。

宗教的・道徳的な罪人

According to the doctrine, all humans are born sinners.

(その教義によれば、全ての人間は生まれながらの罪人である。)

過ちを犯す人(比喩的)

He called himself a sinner for forgetting her birthday.

(彼は彼女の誕生日を忘れたことで自分を罪深い人間だと言った。)

🕰️ 語源と歴史

「Sinner」は、動詞「sin」(罪を犯す)に、行為者を示す接尾辞「-er」が付いて形成された名詞です。「Sin」自体は、古英語の「synn」(罪、過失、不正、害)に由来し、これはさらにゲルマン祖語の「*sun(d)jō」または「*sundī」(罪、過失)に遡ります。この語根は、インド=ヨーロッパ祖語の「*h₁es-」(存在する、である)と関連付けられ、「真実から外れたこと」「(神聖な法から)分離されたこと」といった原義を持つと考えられています。

元々は法的な違反や社会的な過ちも指しましたが、特にキリスト教神学の影響下で、「神の意志や戒律に対する違反」としての「罪」および「罪人」という概念が強く確立されました。

ゲルマン祖語
(*sun(d)jō – 罪)
古英語 (synn)
(罪、過失)
現代英語
(sin + er → sinner)

📋 派生語と関連語

Sinner の関連語

  • Sin (名詞) – (宗教・道徳上の)罪、過ち、違反
    Envy is considered one of the seven deadly sins. (嫉妬は七つの大罪の一つと見なされる。)
  • Sin (動詞) – (宗教・道徳上の)罪を犯す
    To sin is human, but to repent is divine. (過ちを犯すのは人間であり、悔い改めるのは神聖である。)
  • Sinful (形容詞) – 罪深い、邪悪な、道徳に反する
    He led a sinful life but later sought redemption. (彼は罪深い生活を送ったが、後に救済を求めた。)
  • Sinfulness (名詞) – 罪深いこと、邪悪さ、罪の状態
    The preacher spoke about the sinfulness of mankind. (説教師は人類の罪深さについて語った。)

※ Sinner は名詞のため、動詞のような活用形はありません。複数形は sinners です。

🔄 類義語

wrongdoer (悪事を働く人)
transgressor (違反者)
offender (犯罪者、違反者)
culprit (犯人)
evildoer (悪を行う者)

類義語のニュアンスの違い

sinner 主に宗教的・道徳的な罪を犯した人。神の法や道徳律に背いた人。
wrongdoer より一般的に、何らかの悪い行いをした人。
offender 法律や規則を破った人、犯罪者。法的な意味合いが強い。

⚡ 反対語 (概念として)

saint (聖人)
righteous person (正しい人)
virtuous person (徳の高い人)
innocent (無実の人)

混同しやすい単語

Sinner vs Criminal: Sinner は主に宗教的または道徳的な規範を破った人を指し、その行為が必ずしも法律に触れるとは限りません。一方、Criminal は法律に違反する行為(crime)を犯した人を指し、法的な罰則の対象となります。

“The church teaches forgiveness for every sinner.” (教会は全ての罪人に対する許しを説く。)
“The criminal was apprehended by the police.” (その犯罪者は警察に逮捕された。)

💬 実践的な例文

1

In the parable, the repentant sinner was forgiven by the merciful king.

そのたとえ話では、悔い改めた罪人は慈悲深い王によって許された。

状況: 宗教的な物語や教え
2

He felt like a sinner for telling a lie, even though it was a small one.

たとえ小さな嘘であっても、嘘をついたことで彼は罪悪感を覚えた(直訳:罪人のように感じた)。

状況: 個人の道徳的良心や罪悪感
3

The sermon emphasized that everyone is a sinner in need of divine grace.

その説教は、誰もが神の恵みを必要とする罪人であることを強調した。

状況: 神学的な教えや信仰の表明
4

In some moral philosophies, a sinner is not just one who does wrong, but one who fails to do right.

いくつかの道徳哲学では、罪人とは悪を行う者だけでなく、正しいことを行わない者も指す。

状況: 倫理学や哲学における定義
5

The medieval play often depicted the eternal struggle between saints and sinners for the human soul.

中世の劇はしばしば、人間の魂をめぐる聖人と罪人との間の永遠の闘いを描いていた。

状況: 文学や芸術におけるテーマや登場人物

🧠 練習問題

以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。

1. Many religions teach that a __________ can find forgiveness through repentance.

saint
sinner
hero
victim

解説:

悔い改め(repentance)を通じて許し(forgiveness)を得ることができるのは、多くの宗教において「罪人」とされています。したがって、「sinner」が最も適切です。「saint」(聖人)、「hero」(英雄)、「victim」(犠牲者)は文脈に合いません。

2. He confessed his actions, feeling like a great __________ before God.

angel
prophet
sinner
disciple

解説:

神の前で自分の行動を告白し、罪の意識を感じている人物は「罪人」と表現するのが最も自然です。「sinner」が適切です。「angel」(天使)、「prophet」(預言者)、「disciple」(弟子)は、この文脈での感情とは異なります。

3. The old texts speak of redemption for even the worst of __________.

leaders
sinners
scholars
innocents

解説:

最もひどい者であっても救済(redemption)の対象となるのは、文脈上「罪人」を指すため、「sinners」が適切です。「leaders」(指導者)、「scholars」(学者)、「innocents」(無実の人々)は、この特定の文脈とは直接結びつきにくいです。

4. “We are all __________,” the preacher said, “but grace is available to everyone.”

perfect
sinners
judges
faultless

解説:

「しかし恵み(grace)は誰にでも与えられる」という後半部分から、前半は人間の不完全さや罪深さを指す「sinners」が適切です。「perfect」(完璧な)や「faultless」(欠点のない)は反対の意味、「judges」(審判者)は異なる役割を指します。

5. The concept of a __________ is central to many theological discussions about morality.

champion
sinner
victor
performer

解説:

道徳(morality)に関する多くの神学的議論(theological discussions)の中心となる概念として、「罪人」が適切です。「champion」(擁護者、勝者)、「victor」(勝者)、「performer」(演者)は、この文脈では主要な概念とは言えません。