
【scruple – 良心のとがめ】
【scruple – 良心のとがめ】という単語の語源とか由来を知っていますか?
「Scruple」という単語は、ラテン語の「scrupulus」に由来します。この「scrupulus」は「小石」や「砂粒」を意味し、特に靴の中に入って気になる小石を指します。この語源は比喩的に使用され、心の中にある小さな気がかりや不安を表現するようになりました。古代ローマ時代には、「scrupulus」は心の中の些細な心配や疑念を意味し、これが中世ラテン語を経て、フランス語の「scrupule」となり、最終的に英語の「scruple」として取り入れられました。
英語においては、15世紀頃から「scruple」という単語が使われ始め、特に倫理的な問題や道徳的な疑念に関して使用されるようになりました。この単語は、個人が道徳的または倫理的な理由から行動を躊躇する際の内的な葛藤や良心の声を表すものとして定着しました。
この単語の類義語・反対語を教えてください。
- 類義語:
- Conscience – 良心
- Qualm – 不安感
- Misgiving – 疑念
- Compunction – 悔恨
- Reluctance – ためらい
- 反対語:
- Unconcern – 無関心
- Indifference – 無頓着
- Unrestraint – 無制限
- Shamelessness – 恥知らず
この単語に似た単語で間違いやすい単語はありますか?
「Scruple」と似ていて間違いやすい単語としては、「Scrupulous」があります。「Scruple」は「良心の呵責」や「道徳的な躊躇」を意味しますが、「Scrupulous」は「細心の注意を払う」「非常に丁寧な」という意味を持ちます。文脈によってこれらの単語の使い分けに注意が必要です。
この単語にまつわるエピソードなどはありますか?
「Scruple」にまつわる興味深いエピソードの一つに、シェイクスピアの作品『ハムレット』が挙げられます。主人公のハムレットは、父親の死とその後の母親の再婚という状況に直面し、復讐を果たすべきかどうかを激しく葛藤します。この物語全体を通して、ハムレットは「良心の呵責」や「道徳的な躊躇」を感じており、これが彼の行動を複雑にしています。
特に、ハムレットが叔父であるクローディアスを殺すべきかどうかを悩む場面は、彼の内的な葛藤と道徳的なジレンマを強調しています。彼は、復讐が正当化されるかどうか、そしてその行為が自分の倫理観に反するのではないかという疑念に苦しみます。このように、「scruple」は、ハムレットのようなキャラクターが直面する深い倫理的問題を描写するために用いられています。
このエピソードは、個人が重大な決断を下す際に「scruple」がどのように影響を与えるかを示しています。また、倫理的な考察が行動にどのように影響するかを探求する文学作品の一例としても重要です。このような葛藤は、現代の読者にも共感されるものであり、道徳的な選択が個人の人生や社会全体にどのような影響を与えるかを考えさせられます。
この単語を使った例文を5つほど教えてください。
- He had no scruples about lying to get the job.
- 彼は仕事を得るために嘘をつくことに何の良心の呵責も感じなかった。
- Despite her scruples, she decided to go along with the plan.
- 良心の呵責にもかかわらず、彼女はその計画に従うことに決めた。
- His scruples prevented him from cheating on the exam.
- 彼の良心の呵責が試験でカンニングするのを防いだ。
- She has strong scruples about using animal-tested products.
- 彼女は動物実験された製品を使うことに強い良心の呵責を感じている。
- The politician’s lack of scruples shocked the public.
- その政治家の良心の欠如が世間を驚かせた。