「金貨の山の上で、miser は孤独に震える」
📚 意味と用法
Miser は、「けち、守銭奴(しゅせんど)」を意味する名詞です。単にお金を節約する人 (a frugal person) とは異なり、”miser” はお金を貯め込むこと自体が目的となっており、そのために自分自身がみすぼらしい生活を送ることも厭わない、という否定的なニュアンスを持ちます。ディケンズの『クリスマス・キャロル』に登場するスクルージが、典型的な miser のイメージです。
けちな人物 (A Stingy Person)
The old miser lived in a huge, cold house but refused to turn on the heating.
(その老いたけちは、大きくて寒い家に住んでいたが、暖房をつけるのを拒んだ。)
お金への執着 (Obsession with Money)
He was a rich man, but a complete miser who never enjoyed his wealth.
(彼は裕福な男だったが、その富を決して楽しむことのない、完全な守銭奴だった。)
🕰️ 語源と歴史
“Miser” の語源は、ラテン語で「惨めな、不幸な、哀れな」を意味する形容詞 “miser” です。この言葉は、富を蓄えることに執着するあまり、友人や快適さ、そして人生の喜びを犠牲にし、結果として「惨めな」生活を送る人を指すようになりました。
つまり、元々は「哀れな人」を指していた言葉が、特に「お金のせいで哀れな人」=「守銭奴」という意味に特化していったのです。”Misery”(惨めさ)や “miserable”(惨めな)も同じ語源を持つ単語です。
🔄 類義語 (似た意味の言葉)
⚡ 対義語 (文脈による)
💬 実践的な例文
Ebenezer Scrooge is the most famous miser in literature.
エベネーザ・スクルージは、文学史上最も有名なけちだ。
He’s a millionaire, but he lives like a miser, saving every penny.
彼は百万長者だが、1ペニーたりとも節約し、守銭奴のように暮らしている。
The old miser counted his gold coins every night.
その老いたけちは、毎晩自分の金貨を数えていた。
Don’t be such a miser! Let’s go out and celebrate.
そんなけちになるなよ!外に出てお祝いしよう。
His reputation as a miser meant that he had few friends.
けちだという彼の評判は、彼に友人がほとんどいないことを意味していた。
🧠 練習問題
以下の空欄に入る最も適切な単語を選んでください。
1. A person who loves to hoard money and hates to spend it is a ______.
解説:
お金を貯め込み、使うのを嫌う人は「けち、守銭奴 (miser)」です。
2. The opposite of a miser is a ______.
解説:
「けち」の対義語は「浪費家 (spendthrift)」です。
3. The adjective form of “miser” is ______.
解説:
名詞 “miser” の形容詞形は「けちな」を意味する “miserly” です。
4. The word “miser” is related to the word “misery” because a miser’s life is considered ______.
解説:
“Miser” と “misery” は、守銭奴の人生が「惨めで不幸 (wretched and unhappy)」だと考えられていることから、語源的に関連しています。
5. Charles Dickens’s character Ebenezer ______ is a famous miser.
解説:
ディケンズの有名なけちの登場人物はエベネーザ・スクルージです。