めでたし【古文】の意味を総まとめ!
「すばらしい / 立派だ / 祝うべきだ」
語源「愛づ+甚し」と3秒での訳し分け方を徹底解説
古文で最も華やかでポジティブな形容詞「めでたし」。
現代語の「おめでたい(祝うべき)」だけでなく、古典の世界では「すばらしい・立派だ・見事だ」と人物や容姿、芸術を最高峰に褒めたたえる言葉として頻出します。
語源・成り立ち
愛づ・甚し (めづ+いたし)
コアイメージ(本義)
「心から褒めたたえたい(愛づ)気持ちが極限にはなはだしいさま」
“「いみじ」と違い、マイナス(悪い意味)には一切使われません。100%の賞賛と賛美を込めた最上級の褒め言葉です。”
「めでたし」の3つの意味と構造マップ
「愛づ(賞賛する)」+「甚し(極めて)」から広がる3つの用法
現代の「おめでたい(祝うべき)」は意味②に縮小した形です。
古文では「人物・容姿・才能・作品がすばらしい・立派だ」という賞賛(意味①)が全体の約8割を占めます!
すばらしい・立派だ
他の訳語:見事だ・優れている・見栄えがよい
人の容姿・身分・才能・人柄や、景色・楽器の演奏・道具の出来栄えが「最高に優れている」ことを褒めたたえます。
「すぐれてめでたき人の、顔にくさげなる」
訳:ずば抜けて立派な人で、顔つきが憎らしい人。(枕草子)
祝うべきだ・喜ばしい
他の訳語:めでたい・幸先がよい・縁起がよい
誕生・元服・即位・結婚などのおめでたい儀式や出来事に対して使われます。現代語の「おめでたい」の直接のルーツです。
「今日はいとめでたき日なり」
訳:今日はたいそう喜ばしい(祝うべき)日である。
見事に・立派に
他の訳語:盛大に・上手に・見事なまでに
連用形「めでたく」「めでたう(ウ音便)」の形で、後ろの動詞(遊ぶ・書く・仕立てる等)を修飾し、「見事に行う」意を表します。
「いとめでたく遊ぶ」
訳:たいそう盛大に(見事に管弦の宴を)楽しむ。(竹取物語)
テストで迷わない!3秒で見分ける訳し分けフロー
「祝い事・儀式」か「対象の賞賛」かを見抜くだけ!
「めでたく / めでたう」+ 動詞(用言)になっているか?
👉「見事に・盛大に」
例:めでたく作る(見事に作る)
例:めでたう遊ぶ(盛大に遊ぶ)
文末(終止形)や体言修飾(連体形「めでたき」)は STEP 2 へ!
修飾している対象(文脈)で決定!
👉「すばらしい・立派だ」
【最多】光源氏の容姿、立派な身分、美しい景色など
👉「祝うべきだ・喜ばしい」
元服、出産、正月、喜ばしい慶事など
「高校生活」で比較する3つの『めでたし』
古典の世界での「めでたし」は、現代の「おめでたい」よりもはるかに広い意味を持っています!
二度と忘れない!「めでたし」の語源と覚え方
語源を知れば「なぜすばらしいと訳すのか」が一瞬で納得できます
動詞「愛づ(めづ)」+ 接尾語「甚し(いたし)」
「めでたし」は、「愛づ(=褒める、心惹かれる)」に、程度がはなはだしいことを表す「甚し(いたし)」が合体した「めづ・いたし」が音変化した言葉です。
※「心惹かれて褒めたたえたい気持ちがMAXに達している」からこそ、「すばらしい!立派だ!」という意味になるのです。
現代の感覚なら「尊い!最高!」
「愛づ(=推す・愛好する)」気持ちが抑えきれない状態なので、現代で言えば「推しが尊すぎて素晴らしい」という感情に極めて近いです。
「目出度い(めでたい)合格、
すばらしく立派で祝うべき!」
「めでたし」の活用表(ク活用)と重要類義語の対比
「いみじ」はシク活用ですが、「めでたし」は**ク活用**です!
形容詞・ク活用「めでたし」活用表
語幹:めでた| 活用形 | 本活用 | カリ活用(+助動詞) | 主な接続・ポイント |
|---|---|---|---|
| 未然形 | (めでたく) | めでたから | + ず / む(例:めでたらむ) |
| 連用形 ★ |
めでたく ウ音便:めでたう |
めでたかり |
+ 用言(=見事に・立派に) + けり / つ / たり |
| 終止形 | めでたし | — | 文末の言い切り(「いとめでたし。」) |
| 連体形 ★ | めでたき | めでたかる | + 体言(名詞)/ べし / らむ |
| 已然形 | めでたけれ | — | + ば / ど / 「こそ」の結び |
| 命令形 | — | めでたかれ | 命令表現(まれ) |
⚠️ 活用型の落とし穴:「いみじ(シク活用)」と混同して「めでたしき」などとしないよう注意!「く・から・く・かり・し・き・かる・けれ・かれ」と変化するク活用です。
古文「美意識・プラス形容詞」の決定的な違い
入試の選択肢で紛らわしい4語のニュアンス差をマスター!
有名出典で学ぶ!「めでたし」実践例文コレクション
「また、すぐれてめでたき人の、顔にくさげなる。」
「絵など描きて、色どりたまふ。めでたく描きたまへり。」
「よろづの遊びをぞしける。男はうけきらはずに呼び集へて、いとめでたく遊ぶ。」
「一門の公卿・殿上人、その数十六人、世の繁昌、いとめでたし。」
「継母なりし人は、容貌もいとめでたく、心ばへもいとよし。」
古文単語「めでたし」クイズゲーム(全5問)
次の古文の傍線部「めでたし」の最も適切な現代語訳を選んでください。
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