9-1.メグ、虚栄の市へ行く
とある四月の日、「今この時に、あの子たちがはしかにかかってくれるなんて、私は世界で一番幸運だと思うわ」とメグは言い姉妹に囲まれ、自分の部屋で「海外にでも行くような」トランクの荷造りをしながら立っていた。
9-2.メグ、虚栄の市へ行く
しかし、3人の若い娘は 「楽しい時間を過ごす」 ためにせっせと時間を費やしていたので、彼女はがっかりする時間はそうなかった。毎日、買い物をしたり、散歩したり、馬に乗ったり、人を訪問したり、劇場やオペラに行ったり、夕方に家でふざけあったりしていた。
9-3.メグ、虚栄の市へ行く
その晩は心ゆくまで踊り、彼女はとても楽しんだ。みんなとても親切で、メグは3回もほめられた。アニーが彼女に歌を歌わせると、声が素晴らしくきれいだと言う人もいた。
9-4.メグ、虚栄の市へ行く
「デイジーはまだ子供[社交界に出ていない]だって言うのはハッキリしてるわね。」とクララ嬢はベルにうなずいて言った。「まったくもって無邪気でのんびりしてる[牧歌的な状態]わね」ベル嬢は肩をすくめて答えた。
9-5.メグ、虚栄の市へ行く
「おや!」老婦人は、メグをもう一回見【る】ようとメガネを持ち上げた。メグは聞こえないふりをしていたが、モファット夫人の小さな嘘にむしろ衝撃を受けた。
9-6.メグ、虚栄の市へ行く
「最初のは心から言えますけど、もう1つどうかな?メグさんは楽しそうに見えませんよ。どうです?」と言ってローリーはメグを見た。その表情を見るとメグは小さな声で答えずにはいられなかた。「そうなの、今は楽しくないの。嫌な子だと思わないでね。ちょっと楽しみたかっただけなんだけど、でもこんな事ためにならない[わりが合わない]って分かったし、もう飽きちゃったわ」
9-7.メグ、虚栄の市へ行く
「私がアニー・モファットに会うまで待ってなさいよ、そんなばかげたことをどう始末するか教えてやるから。『計画 』をもくろんで、ローリーがお金持ちで、いつか結婚してくれるかもしれないから、彼と親しくするなんて!