📚 意味と用法
weather は、名詞と動詞の両方で使われます。
名詞: 天候、天気
What’s the weather like today?
(今日の天気はどうですか?)
We had bad weather during our trip.
(旅行中は天候が悪かった)
動詞: (嵐・困難などを)乗り切る、耐える
The company managed to weather the economic crisis.
(その会社は経済危機をなんとか乗り切った)
The small boat weathered the storm.
(その小さなボートは嵐を乗り切った)
🕰️ 語源と由来
「Weather」の語源は、古英語の名詞「weder」に遡ります。これは「天気、空、風、嵐」などを意味していました。
この「weder」は、ゲルマン祖語の「*wedrą」(風、天気)に由来し、古ノルド語の「veðr」、古高ドイツ語の「wetar」、現代ドイツ語の「Wetter」など、他のゲルマン諸語の「天気」を意味する言葉と共通の語源を持っています。これらはさらに、インド・ヨーロッパ祖語の「*h₂wéh₁dʰrom」(吹くこと、天候)に関連すると考えられています。
動詞としての「weather」(耐える、乗り切る)は、名詞の意味から派生しました。元々は、船が悪天候(bad weather)に耐えて航海する様子を表すのに使われ、そこから比喩的に、困難や逆境を乗り越えるという意味でも使われるようになりました。
📋 活用形と派生語
Weather (動詞) の活用形
活用形 | 英語 | 発音 |
---|---|---|
原形 | weather | /ˈweðər/ |
三人称単数現在形 | weathers | /ˈweðərz/ |
過去形 | weathered | /ˈweðərd/ |
過去分詞 | weathered | /ˈweðərd/ |
現在分詞 | weathering | /ˈweðərɪŋ/ |
派生語と関連語
- Weather forecast (複合名詞) – 天気予報
- Weatherproof (形容詞) – 耐候性の、防水の
- Weather-beaten (形容詞) – 風雨にさらされた
- Under the weather (イディオム) – 体調が悪い
🔄 類義語
名詞「天候」として:
動詞「耐える」として:
⚡ 反対語
名詞「天候」として:
明確な一語の反対語はありません。
動詞「耐える」として:
混同しやすい単語 (同音異義語など)
Whether /ˈweðər/: 接続詞で「〜かどうか」。発音が同じなので文脈で判断が必要。
Wether /ˈweðər/: 名詞で「去勢された雄羊」。発音が同じだが、使われる場面は限定的。
Wither /ˈwɪðər/: 動詞で「しおれる、衰える」。発音が似ている。
👥 コロケーション (よく使われる組み合わせ)
- Good/Bad/Nice/Awful Weather(良い/悪い/素晴らしい/ひどい天気): 天気の状況を評価する基本的な表現。
- Weather Conditions(気象条件): 特定の場所や時間の天候の状態。
- Weather Forecast(天気予報): 将来の天気を予測するもの。
- Inclement Weather(悪天候): 嵐、大雨、大雪などの厳しい天気。
- Extreme Weather(異常気象): 記録的な猛暑、寒波、干ばつなど、通常から大きく逸脱した気象現象。
- Weather the Storm(嵐/困難を乗り切る): 比喩的に、困難な状況や危機を耐え抜くこと。
- Fair-weather friend(都合の良い時だけの友達): 状況が良い時だけ付き合い、困難な時には頼りにならない友人。
💬 実践的な例文
The weather today is sunny and clear, perfect for a day at the beach.
今日の天気は晴れて澄んでおり、ビーチで過ごすのに最適です。(名詞)
We’ll need to check the weather forecast before planning our outdoor picnic.
屋外ピクニックを計画する前に、天気予報を確認する必要があります。(名詞)
The ship had to weather a fierce storm on its journey across the ocean.
その船は海を横断する航海の途中で、激しい嵐を乗り切らなければなりませんでした。(動詞)
People in this region are accustomed to weathering extreme temperatures in both summer and winter.
この地域の人々は、夏も冬も極端な気温に耐えることに慣れています。(動詞)
She had to weather many challenges and setbacks on her path to success.
彼女は成功への道のりで、多くの挑戦や挫折を乗り越えなければなりませんでした。(動詞)
🧠 練習問題
問題1: The old bridge has managed to ______ many severe storms over the years.
解答と解説:
解答: (B) weather
文脈は、古い橋が長年厳しい嵐に「〜してきた」状況です。動詞「weather」は「(嵐や困難に)耐える、乗り切る」という意味で、この文脈にぴったりです。(A) collapse(崩壊する)、(C) break(壊れる)、(D) fall(倒れる)は意味が合いません。
和訳: その古い橋は、長年にわたり多くの厳しい嵐を耐え抜いてきた。
問題2: Farmers are concerned about how their crops will ______ the unexpected cold snap.
解答と解説:
解答: (C) weather
文脈は、農家が作物が予期せぬ寒波を「どのように〜か」心配している状況です。動詞「weather」(耐える、乗り切る)が、厳しい気象条件に持ちこたえるという意味で最も適切です。(A) grow(育つ)、(B) flourish(繁栄する)、(D) sprout(芽を出す)は意味が合いません。
和訳: 農家の人々は、自分たちの作物が予期せぬ寒波をどのように乗り切るか心配している。
問題3: It’s difficult to predict the ______ for this weekend; it might change.
解答と解説:
解答: (D) weather
文脈は、今週末の「〜」を予測するのは難しい、という状況です。短期的な大気の状態を指すのは名詞「weather」(天気)です。(A) climate(気候)は長期的な傾向、(B) season(季節)、(C) temperature(気温)は天候の一要素であり、文脈全体には合いません。
和訳: 今週末の天気を予測するのは難しい。変わるかもしれないからだ。
問題4: Many ancient buildings have successfully ______ the test of time.
解答と解説:
解答: (A) weathered
文脈は、古代の建物が時の試練に「〜した」という状況です。「weather the test of time」は「時の試練に耐える、時の経過にも耐え抜く」という定型表現です。ここでは過去分詞形「weathered」が適切です。
和訳: 多くの古代建築物は、時の試練をうまく乗り越えてきた。
問題5: The team hoped to ______ the economic downturn without making major layoffs.
解答と解説:
解答: (B) weather
文脈は、チームが経済の低迷を解雇なしで「〜」することを望んでいた状況です。動詞「weather」(耐える、乗り切る)が、経済的な困難を切り抜けるという意味で最も適切です。(A) ignore(無視する)、(C) avoid(避ける)、(D) predict(予測する)は文脈に合いません。
和訳: そのチームは、大規模な一時解雇を行うことなく、経済の下降局面を乗り切りたいと望んでいた。