おもしろし
押さえたい重要古語 形容詞・ク活用 「美しい・趣がある/楽しい・興味深い」を表す評価の言葉 意味・文法・クイズで学ぶ
景色や音楽に心が弾む!「美しい・趣がある」と「楽しい」を文脈で読み分ける

おもしろし(面白し)【古文】の意味を総まとめ!
「美しい・趣がある / 楽しい・興味深い」 語源・ク活用・「をかし」「あはれなり」との違いまで解説

古文の景色や音楽の描写に出てくる形容詞「おもしろし(面白し)」。 まず押さえたいのは、目に映る景色などをほめる「①美しい・趣がある」と、遊びや音楽などに心を引かれる「②楽しい・興味深い」の2つです。どちらも、心が晴れやかに動く感覚から理解しましょう。

①
基本義① 景色・美しさ
美しい・趣がある
②
基本義② 遊び・楽しさ
楽しい・興味深い
古典の里 単語帳カード

漢字表記・品詞・活用

面白し (形容詞・ク活用)

コアイメージ(本義)

「目の前がぱっと明るく感じられ、心が晴れやかになるような感動」

「紅葉がおもしろし」なら「紅葉が美しい」。何に心を引かれているかを考えると、自然な訳が見つかります。
おもしろし
01 / Core Meanings

「おもしろし」の2つの基本義と意味マップ

美しさに心を引かれる場合と、楽しさに心を引かれる場合

コアイメージ:目の前が明るく感じられる、晴れやかな感動

景色や花・月・雪をほめる場面では「美しい・趣がある」、遊びや音楽を楽しむ場面では「楽しい・興味深い」を出発点に、前後の文脈で訳を整えます。

基本義 ① 美しさ・風情 🌸 BEAUTY

美しい・趣がある・すばらしい

主な文脈:花・紅葉・月・雪などの描写

景色や物事に心を引かれ、そのよさを感じる「美しい」「趣がある」という意味です。見て心が弾むような場面を思い浮かべましょう。

💡 短い学習用の創作例

「おもしろき花を眺む。」

訳:美しい花を眺める。

基本義 ② 楽しさ・関心 🎵 ENJOYMENT

楽しい・愉快だ・興味深い

主な文脈:音楽・遊び・催しなどの体験

音楽を聞いたり遊びに興じたりして、「楽しい」「興味深い」と感じる意味です。音楽をほめる場合には「すばらしい」「趣がある」という訳も考えられます。

💡 短い学習用の創作例

「おもしろく遊ぶ。」

訳:楽しく遊ぶ。

02 / Translation Strategy

文脈から選ぶ!「おもしろし」の訳し分けルール

「何をほめているか」「何を楽しんでいるか」に注目

!
読解で使うチェックポイント

「おもしろし」の対象と場面を確かめよう

🌸 花・月・雪などを眺める場面

👉「美しい・趣がある」

目に映る景色のよさを表す

🎵 音楽・遊びなどを楽しむ場面

👉「楽しい・興味深い」

体験に心を引かれる気持ちを表す

現代語訳で押さえたいポイント

「おもしろし」= 心が弾む!

現代語の「おもしろい」から、すぐに「笑える」と決めないことが大切です。紅葉なら美しさ、管弦の遊びなら楽しさなど、人物がどのようなよさを感じているのかを読み取りましょう。

訳語を選ぶときの合言葉
✨ 景色は「美しい」、体験は「楽しい」から考える
これは訳し分けの目安です。対象だけで機械的に決めず、前後の文にも目を向けましょう。
03 / Etymology & Memory Hack

イメージで覚える!「おもしろし」の語源と覚え方

「面(おも)」+「白し(しろし)」のイメージ

語源・漢字の成り立ち

語の成り立ちは「面(おも)」+「白し」!

語源は「面」と「白し」の組み合わせと説明されます。目の前が明るくなる感覚を手がかりにすると、美しい景色を見た喜びも、音楽を楽しむ気分も、ひとつにつながります。

目の前が明るくなる
心が晴れやかに動く
➔
おもしろし
美しい / 趣がある / 楽しい

※補足として、「風変わりだ・珍妙だ」の意味もあります。出会ったものを不思議がる場面では、前後の反応を確かめてください。

短いフレーズと覚え方

声に出して覚える「おもしろし」の基本セット

次の2つは意味を覚えるための学習用の創作フレーズです。情景も一緒に思い浮かべてみましょう。

🌸「花のおもしろし」 = 花が美しい・趣がある
🎵「おもしろく遊ぶ」 = 楽しく遊ぶ
🎯 イメージでつなぐ覚え方

「おもしろし、
心がぱっと明るくなる!」

04 / Grammar & Usage

「おもしろし」の活用と類義語の違い

ク活用・ウ音便と、「をかし」「あはれなり」の比較

形容詞「おもしろし」の文法整理

品詞:形容詞・ク活用
① 基本の活用とカリ活用

終止形は「おもしろし」、連用形は「おもしろく」、連体形は「おもしろき」、已然形は「おもしろけれ」です。助動詞につながる形として「おもしろから・おもしろかり・おもしろかる」なども押さえましょう。

② 「おもしろう」は連用形のウ音便

「おもしろく」の「く」が「う」に変わった形が「おもしろう」です。「おもしろう降る」なら「趣深く降る」などと訳せます。「おもしろからず」は未然形「おもしろから」+打消の「ず」です。

3語を比べて、感動の違いをつかもう

意味は重なることもあります。次の違いは読解の手がかりです。

おもしろし(面白し) 晴れやかな感動
よさに心を引かれ、気分が明るくなる感じ。美しい・楽しい。
をかし 趣・興味
対象を眺めて、そのよさや興味深さを感じることを表します。
あはれなり しみじみした感動
うれしさや悲しさなどに、しみじみと心が動かされることを表します。
05 / Classical Literature Examples

出典と創作例で学ぶ!「おもしろし」実践例文

① 美しい(更級日記) 出典:『更級日記』

「今、参りつる道に、もみぢのいとおもしろき所のありつる」

【現代語訳】 とても美しい紅葉のある場所が、今通ってきた道にありました。
判別のコツ:「もみぢ」が評価の対象です。ここでは紅葉の景色の美しさを表しています。「おもしろき」は名詞「所」を修飾する連体形です。
② 楽しい(学習用の創作例) ※作品からの引用ではありません

「人々、おもしろく遊ぶ。」

【現代語訳】 人々が、楽しく遊ぶ。
判別のコツ:遊びを楽しんでいる場面を想定した例文です。「おもしろく」は動詞「遊ぶ」を修飾する連用形です。
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古文単語「おもしろし」クイズゲーム(全5問)

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意味・文法・類義語について、最も適切な答えを選んでください。

古文単語「おもしろし」の総まとめチェックリスト

① 景色をほめる「美しい・趣がある」 花・紅葉・月・雪などの、心を引く美しさを読み取る。
② 体験を楽しむ「楽しい・興味深い」 音楽や遊びなどを楽しみ、心が弾む気持ちを読み取る。
③ 品詞は「形容詞・ク活用」 おもしろし・おもしろく・おもしろき。ウ音便「おもしろう」も確認する。

参考:東京書籍『全訳古語辞典』「面白し」(JLogos掲載)。『更級日記』の引用を除く短文・フレーズは、意味を確認するための学習用の創作例です。現代語訳と解説は本記事で作成しています。

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