2-1.『カール丸』の乗組員

その時から町での私の立場は大きく変わった。私はもう、貧しい靴屋の息子ではなくなった。金の首輪をつけたジップを連れて、私は鼻息を荒くして[偉そうにする,高慢な態度に出る]本通りを歩いた。

2-2.世捨て人のルカ

世捨て人はすでにお話ししたように、私たちの古い友人で、非常にかわり者だった。沼地のはるか向こうにある小さな掘っ建て小屋に住んでいた彼は、プリンドル[虎斑,まだら]のブルドックを除いて、たった一人で暮らしていた。

2-3.ジップと秘密

家に着くと、先生はホールにいたダブダブにまずこう尋ねた。「ジップはまだ帰っていないかい?」「まだ帰ってきていません。見ていません」とダブダブは言った。

2-4-1.ボッブ

ダブダブは、私たちが昼食も取らずに再び出かけることを知ってひどくあわて[動揺し]、途中で食べるようにと冷たいポークパイをポケットに入れさせた。

2-4-2.ボッブ

最初は、中が薄暗くて何も見えなかった。しかし、しばらくすると、小さな鉄格子のついた窓の下に、壁に沿って低いベッドが置かれているのがなんとか見えるようになった。[~をようやく見分ける]

2-5-1.メンドーサ

法廷室の中はすべてが厳粛で立派だった。天井は高く、大きな部屋だった。床から一段高いところに、壁を背にして裁判官の机があった。そこには裁判官が既に座っていた。歳をとっているが、白髪の見事な[素晴らしい]大きなかつらをかぶり、黒いガウンを着た、ハンサムな男性だった。

2-5-2.メンドーサ

彼は口元に手を当てて笑いをこらえ[かみ殺す]、目はいたずらっぽく(かなり,まずまず)輝いていた。「コンキーって誰ですか?」私は先生に尋ねた。

2-6. 裁判官の犬

初め、裁判所はまるで死んだように静寂に包まれていた。でもそのうち、みんなが一斉にヒソヒソ話をしたり、クスクス笑い始めて、部屋全体がハチの巣[ミツバチの巣箱]のように騒々しくなってしまった。

2-7. 謎が解ける

の後、裁判はどんどん[迅速に]進んでいった。ジェンキンス氏は先生に、ボッブが『29日の夜』に何を見たのか聞くように言った。ボッブは知っていることを全て話し、先生が裁判官や陪審員のためにそれを英語に直した。彼が言うべきことはこうだった。

2-8.万歳三唱

次に、裁判官は陪審員に対して非常に長いスピーチを行った。それが終わると12人の陪審員は全員立ち上がり、隣の部屋に出て行った。その時、先生がボッブを引き連れて戻ってきて、私の横の席に座った。

2-9.紫色の極楽鳥

ポリネシアは玄関[フロントポーチ]で私たちを待っていた。彼女は何か重要な知らせがいっぱいあるようだった。「先生」彼女は言った。「紫の極楽鳥が到着しました!」

2-10.ゴールデンアローの息子のロングアロー

「さて、ミランダ」と先生は言った。「こんなことになってしまって、とても残念です。しかし、チープサイドのことなんか気にしないでおくれ。あれは何も知らないんだよ。彼は都会の鳥で、ずっと生活のために争って[(つまらない事での)けんか, 口論]なければならないんだ。大目に見てやっておくれ。[許容範囲を広げなければなりません] 何も知らないんだから」

2-11.行き当たりばったりの旅行

ロングアローの知らせは、私たちみんなをとても悲しませた。先生は黙りこんで、お茶を飲みながら夢でも見ているようだった。その様子から、ひどく動揺していることが分かった。

2-11-2.行き当たりばったりの旅行

私はその地図帳の全てのページを暗記していた。昼となく夜となく、私は何度も色あせた古い地図を見ながら、青い川に沿って山から海へと出る(空想に)長々と時間をかけていたのだ。

2-12.運命と目的地

二人とも目を開け、これから行くところを見ようと夢中になって身を乗り出したので、がしゃっと[めりめり,ぱちっと]頭を鉢合わせしてしまった。