『ハムレット』のカラフル対訳について
カラフル対訳で紹介しているシェイクスピア『ハムレット』は、パブリックドメインの作品を出典としています。
このサイトで使われている作品は、著作権の切れた名作などの全文を電子化し、インターネット上で公開している Project Gutenberg(プロジェクト・グーテンベルク)、 および朗読音声を公開している LibriVox(リブリヴォックス/朗読図書館) の作品を出典としています。
原文はProject Gutenberg、音声はLibriVoxで公開されているパブリックドメイン作品を出典としています。
“`『ハムレット』英文/和訳 ACT IV SCENE II 遺体をめぐる問答とスポンジの皮肉
『Hamlet』ACT IV SCENE II を、英語学習用に「英文→和訳」の順で読みやすく整理し、重要語句を多めに色分けしています。ハムレットがポローニアスの遺体の場所を隠し、ローゼンクランツとギルデンスターンを鋭い皮肉で翻弄する短い場面です。
[Enter Hamlet.]
ハムレットが入る。
HAMLET. Safely stowed.
ハムレット:安全にしまっておいたぞ。
ROSENCRANTZ and GUILDENSTERN. [Within.] Hamlet! Lord Hamlet!
ローゼンクランツとギルデンスターン(奥から):ハムレット様! ハムレット様!
HAMLET. What noise? Who calls on Hamlet? O, here they come.
ハムレット:何の音だ? 誰がハムレットを呼ぶ? おお、来たぞ。
[Enter Rosencrantz and Guildenstern.]
ローゼンクランツとギルデンスターンが入る。
ROSENCRANTZ. What have you done, my lord, with the dead body?
ローゼンクランツ:殿下、死体をどうなさいましたか?
HAMLET. Compounded it with dust, whereto ’tis kin.
ハムレット:それを塵と混ぜ合わせた。死体は塵と同族だからな。
ROSENCRANTZ. Tell us where ’tis, that we may take it thence, And bear it to the chapel.
ローゼンクランツ:どこにあるのかお教えください。私たちがそこから運び出し、礼拝堂へ運びます。
HAMLET. Do not believe it.
ハムレット:それを信じるな。
ROSENCRANTZ. Believe what?
ローゼンクランツ:何を信じるなと?
HAMLET. That I can keep your counsel, and not mine own.
ハムレット:君たちの秘密は守れて、自分の秘密は守れない、などということをだ。
HAMLET. Besides, to be demanded of a sponge—what replication should be made by the son of a king?
ハムレット:それに、スポンジに問いただされたとき、王の息子はどんな返答をすべきだろうな?
ROSENCRANTZ. Take you me for a sponge, my lord?
ローゼンクランツ:殿下、私をスポンジだとお思いなのですか?
HAMLET. Ay, sir; that soaks up the King’s countenance, his rewards, his authorities.
ハムレット:そうだ。君は王の好意、褒美、権威を吸い上げるスポンジだ。
HAMLET. But such officers do the King best service in the end.
ハムレット:だが、そういう役人たちは最後には王に最も役立つ。
HAMLET. He keeps them, like an ape, in the corner of his jaw; first mouthed, to be last swallowed.
ハムレット:王は猿のように、そういう者たちを頬の隅に取っておく。まず口に含み、最後に飲み込むためにな。
HAMLET. When he needs what you have gleaned, it is but squeezing you, and, sponge, you shall be dry again.
ハムレット:王が君の拾い集めたものを必要とするときは、君を絞ればよいだけだ。そして、スポンジよ、君はまた乾いてしまう。
ROSENCRANTZ. I understand you not, my lord.
ローゼンクランツ:殿下、私にはお言葉が理解できません。
HAMLET. I am glad of it. A knavish speech sleeps in a foolish ear.
ハムレット:それはよかった。悪党らしい言葉は、愚かな耳の中では眠ってしまうものだからな。
ROSENCRANTZ. My lord, you must tell us where the body is and go with us to the King.
ローゼンクランツ:殿下、死体がどこにあるのかお教えいただき、王のもとへ一緒に来ていただかねばなりません。
HAMLET. The body is with the King, but the King is not with the body.
ハムレット:死体は王と共にある。だが王は死体と共にはない。
HAMLET. The King is a thing—
ハムレット:王とは、一つのもの――
GUILDENSTERN. A thing, my lord!
ギルデンスターン:一つのもの、ですか、殿下!
HAMLET. Of nothing. Bring me to him. Hide fox, and all after.
ハムレット:無のものだ。王のところへ連れて行け。狐隠れだ、みんなで追え。
[Exeunt.]
一同退場する。
原文:William Shakespeare, Hamlet(Project Gutenberg eBook #1524)を参照。日本語訳は英語学習用に読みやすく整えています。
